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2023/10/16

サンプルサイズ計算 Sample Size Calculation

Rは1年もたつと新しい使いやすいパッケージが開発されていて、ありがたい。


サンプルサイズ計算についてのまとめPDF

https://med.und.edu/research/daccota/_files/pdfs/berdc_resource_pdfs/sample_size_r_module.pdf

library(pwr) とlibrary(WebPower)


しかし複雑なものになると、(例えばgenelarized multivariable liner modelとか?)

これでは対応できないものもある。lmerにはサンプルサイズ計算機能はなかったしな…


Repeated Measures ANOVAのサンプルサイズ計算の記載があり、

measurementが増えるほど、(自分としては)サンプルサイズが減るようなイメージ

だったのだが、計測回数が増えると、サンプル数が増える。

確かに線形ではないかもしれないからその通りか... 


2020/01/11

Penalized splines


線形でないデータの変化に対して、
滑らかなグラフを描きたい時、というか線形でないデータの比較検討を行いたい時にどのようにすれば良いか? という話

リンク:Rでのコードも書いてあってわかりやすい。
https://babaye.hatenablog.com/entry/2019/10/05/131948



https://csm.lshtm.ac.uk/wp-content/uploads/sites/6/2016/04/Antonio-Gasparrini-29-05-2015.pdf


Difference between general linear model and generalized linear model


一般線形モデルと一般化線形モデルの違いについて

私がこの1年、公衆衛生大学院で生物統計学を学んで一番「あ、そうなのねー」と思ったのはここかもしれない。(いま振り返っての話だが)


つまりはこの図の意味が理解できた。(久保先生すみません。元リンクにたどり着けず...)



私が1年で学んだのは線形モデル、一般化線形モデル、一般化混合モデルまでで、
階層ベイズモデルはわからないが、臨床研究医師としてはそこまでわかったらいいんじゃない?と思う。

モデルの前に、大学院に入る前の私は、統計というのは、「検定を行うためにあるものだ」と思っていた。結果がbinary=2値の場合はロジスティック回帰で、結果が連続データの場合は重回帰分析を用いるのだと。そして何かの介入の有無でその結果が変わるのかを検定することが統計なのだと。
しかしそもそもその根本となるモデル(理論式)について知らなければ結果は全く意味をなさないどころか、誤った情報を世の中に発信してしまうことになるだろう。


・線形モデル(もしくは一般線形モデル)
線形になるというのは本当に魅力的なことであり、視覚的にもわかりやすい。
linearは素晴らしい。そして多くの事象(全てではない)がこの線形で表すことができる。
単回帰モデル:もっとも単純なモデル
 Y =  a + bx + e
重回帰モデル:変数(説明変数)が複数となったモデル。この重回帰分析の変形?として共分散分析もある。
分散分析:複数のグループから複数回のデータを取った時のモデル。これも行列にはなるが、線形モデルで表すことができる。

線形にするということは切片と傾きが必要となる。この傾きを求めるのに使用されるのが最小二乗法である。

線形モデルでは、Yが正規分布に従う必要がある。正規分布に従わない者はどうするか?それを解決するのが一般化線形モデルである)

・一般化線形モデル
一般「化」線形モデルはなんぞやというと、線形になっていないものを線形にする(これを変形する過程でlink function リンク関数を使用する)モデルである。
線形にすることのメリットは解釈のしやすさである。例えば傾きが求まれば、その傾きの差を比較することができる。
2値のデータは線形にはならないのでロジットを用いることで線形にしている。何を用いるかは、目的変数(Y) がどのような分布構造を取っているかによって決まっている。
一般化線形モデルを使用するYの分布にはポアソン分布やベルヌーイ分布(2値)、ガンマ分布、負の二項分布などが含まれる。

一般化線形モデルでは、その推定に最尤法が用いられる。実際には統計ソフトがやってしまうが、尤度としてもっとも確からしい値を求める。


臨床医がまずデータや臨床課題、クリニカルクエッションを持っているとして、さてどのようにそれを証明しようか?と考えた時、いきなり闇雲に検定を行うのではなく、
・データがどのような分布にしたがっているのか
・その分布を示すモデル式は作成できるか
・その作成したモデル式の中で、どの項目の推定値に違いがあれば仮説は検証できるのか?

と考えていくのが筋である。

とすると、自ずと研究の計画段階から統計モデルをある程度想定して研究を行う必要がある。(理想的には)








統計ソフトを論文でどう書くか


他の論文でどう書いているかを見てみた。

R


All of the analyses are conducted using R version 3.1.0 (R Core Team (2014). R: A language and environment for statistical computing. R Foundation for Statistical Computing, Vienna, Austria, http://www.R-project.org/).


The data were analyzed using R software version 2.13.0.
   ( British Journal of Anaesthesia)

こんなシンプルなんでもいいんかい。。。という感じ。

SAS

Statistical analyses were conducted using SAS 9.4 (SAS Institute, USA), with statistical significance defined by a two-tailed P < 0.05.
   (Anesthesiology)

All the analyses were performed with the use of SAS software, version 9.4 (SAS Institute).
   (NEJM)

その他
Statistical analyses were conducted using the Review Manager software provided by the Cochrane Collaboration, Version 5.3. (Copenhagen: The Nordic Cochrane Centre, The Cochrane Collaboration, 2014).


統計関連の雑誌では書き方とかバージョンとか色々細かいが、そうでない雑誌ではバージョンしか載せていないものも多い。


How to analyze Longitudinal data No 2


(自分の備忘録として書いているので間違いもあります)

 Longitudinal data固有の問題を解決するためにランダム効果を盛り込んだ混合効果モデルを使用するというのがNo1の話。
ではそのランダム効果はどのように計算されるのか?


G: 分散のマトリックス、β: 母数効果、σ: 誤差の分散
つまり文章で書くと、個体の母数効果と分散マトリックスと誤差、および測定結果の条件をもとに推定した結果がbiということ。
通常このBLUPを用いることによって個人の平均は全体の平均の方向に向かう。

実際の統計ソフトでの計算ではこのG(分散のマトリックスの指定方法が様々用意されている)

biを別の数式で書いてみる。









ni: 繰り返し測定回数 5回繰り返していれば5となる。
個人のj時点の測定値と全体のj時点の平均の差の合計の平均に重み(w)をつけている。
この重み付けに分散を使用して誤差の分散が大きいほど(個人におけるばらつきが大きいほど)重みづけは小さくなり、結果として全体平均に近づく方向になる。

(どうでもいいことだが、マイクロソフト旧バージョンのwordの数式エディタを使った。新しいバージョンではこの機能がなくなっているらしい。ダウングレードしている...)

Rでの実装方法にはlmerを使用する。




How to analyze Longitudinal data No 1


1週間集中講義を受けてきたのだが、とても勉強になった。


1) Longitudinal dataとは
繰り返し測定データのこと。血圧や体重、血糖値などの生体データは個人において時間単位や年単位で繰り返し測定される。
この複数のデータをどのように解釈して分析するかについては、今まで、time-weighted managementやBaselineからの変化に注目してdunnettの検定を行っていたが(しかしdunnettの検定では2群の比較はできない...) Longitudinal dataに特有の問題を解決することはできなかった。

2) Longitudinal dataに特有の問題とは
2つの問題がある。1つは測定された個人の繰り返しデータは相関するという点
もう1つは分散が不均一であるということ。(この分散の不均一性を補正しなければデータが誤って解釈されてしまう)

2-1) 個人の繰り返しデータは相関

この表はある検査データにおける0,4,8,12週の測定値の相関をプロットした。
これを見ると、0週と4週の相関係数Correlationは0.721、0週と8週の相関係数は0.514となり、時間が経過するに従い相関は薄まっている。



2-2) 分散が不均一
ベースラインの分散と、それぞれの時点の分散は同一ではない。

3)  Longitudinal dataにおけるtimeとoccasion 
どちらも測定時点をさすが、occasionが決められた時間(例えば2週間後、4週間後など)を示すのに対して、timeはそれぞれの個人の測定時間が異なっている場合に使用する。
例えばあるタイミング(手術してから癌が再発した時点の腫瘍マーカーのデータ)はoccasionではなくtimeである。

4) Longitudinal dataを分析するための方法
一番シンプルなモデルとして線形モデルを考えてみる。i は個体subjectを示す

Yi = ß0 + ß1Xi + εi 

これに時系列データが加わるとする。jは時間(この場合はj回目の測定、occasion)を示す
回帰モデルの中に1からp個の変数があるとする。するとモデルは

Yij = ß0 + ß1Xij1 + ß2Xij2 + ... + ßpXijp + εij 

となる。 Yijは個体i のj時点での推定値ということになる。

注)Longitudinal dataの目的は Yijを予測することではなく、例えばある現象において傾きが異なることを示したり、治療の効果が異なることを示す通常の検定においけるßの違いを検証することという、通常今までの重回帰分析などと同じ目的であるということ。

そしてこの式では、上記に書いた相関の問題や分散が異なるというLongitudinal data特有の問題を解決できていない。それを解決するためにランダム効果という要素を追加する。

Yij = ß0 + ß1Xij1 + ß2Xij2 + ... + ßpXijp + bi + εij 

bi ~ N (0, σ2) 

このモデルにおいて、母数効果(時系列によらない変数)とランダム効果(時系列による効果)が同時に組み込まれているため、混合効果モデル(Mixed effect model)という言い方をする。

5) ランダム効果の意味
一般的な線形モデルにおいて、2つのランダム効果が考えられる。1つは切片のばらつきを表すランダム効果、そしてもう一つは傾きのばらつきを示すランダム効果である。
(ここから先、母数効果の変数はß、ランダム効果の変数はbで示す)

まず切片のばらつきのみのランダム効果で考えてみる。するとモデルは

Yij = (ß0 + bi) + ß1tij + εij 

となる。
biはランダム効果と定義下が、その実態はなんやねん?となる。
biの推定値を式で示すとこのような式となる。

bi(推定^)  = E(bi | Yi, Xi; ß, G, σε)

これが best linear unbiased predictorと呼ばれる。BLUP 




2019/12/03

lactate after cardiac surgery


When and how lactate pattern affects the mortality.


the maximum lactate level?

the time of maximum lactate?

up down or continuous high?

1 no hyperlactatemia

2  > 8 mmol and early

3  > 8 mmol  and late

4  > 4 mmol and early

5  > 4 mmol  and late


2019/11/24

Spatial Epidemiology 空間集積性



市町村ごとの疾患Aの有病率や死亡率を人口で割った「だけ」(もちろん年齢調整をして)の値で比較することの無意味さについて

人口が異なる(少ない地域と多い地域)場合に、その死亡率や有病率の分散が異なるために一概には比較できない。

ではどうするか?

死亡率のばらつきをガンマ分布で捉え、死亡率の事前確率(これが人口によって異なる?)を求めるためにBayesian inferenceを使用する。

ちなみに市町村という単位での分析では(県や国という単位でも)
人口比が異なるので、こういった空間補正が必要となるが、二次医療圏は
人口比率が似かよっているのでそのまま比較できるらしい。
二次医療圏って色々と便利なんだな。

(ここまでは予習のメモ)
====================

実際の授業のメモ

期待死亡数が人口が少ないと非常にばらつくことが横軸に期待死亡数、縦軸にSMR(標準化死亡比)をとると顕著にわかる。

SMRは基準集団に対する相対死亡リスクが一定である(固定効果)と考えるという前提での
最尤推定値である。
しかし、基準集団に対する相対死亡リスクは一定であるのか、ここを確率関数として扱うべきであるというのがBayesian統計なのである。

ここで Frequentist(今までの統計)とBayesianの違いを見てみると、

Frequentist
 推定したいパラメータを定数(=母数)として考える。
 ある数(例えば死亡リスク)が知りたいと思う。するとこの死亡リスクはすでに
 絶対値として存在する真の値があるという前提を持つ。
 で、
 この真の値をデータから推定しようというのがFrequentist であり、
 標本を調査して、頻度分布や確率分布を作る。
 確率関数 f(標本データ | 推定したいパラメータ) という関数で考える。

Bayesian
 推定したいパラメータは不確実なもの(揺れ動く)であると考える。
 推定したいパラメータも確率変数である。
 では推定したいパラメータの確率分布はどうなるのか?これをベイズを使う。

 <復習>
 推定したいパラメータの確率分布をとりあえず p(θ)とおき、事前分布と呼ぶ。

 データが取れた時には同時分布を考えることができる。

 p(θ, d) = p(θ) ƒ(d | θ) 

 この左辺が事後分布と呼ばれる。 そう言われるとまあその通りなのだが、

 p(θ, x) ∝ p(θ) ƒ(d | θ)  事前分布 * 尤度

(∝ 比例する)

推定値性質や分布は一定の分布に従い、その際の尤度も一定の分布に従うため、
その分布を決定した上で解析を行う。
事前分布には無情報事前分布を使うことが多い。 

(無情報事前分布ってなんだ?)
 事前分布に関してまったく情報がない場合に使用される分布。
 でもこれが一様分布なのか、何を使うのか? 

SMRの話に戻る。
死亡は人口の中でまれにしか起こらないのでポアソン分布に従う。

すると ƒ (di | θi, ei)  =  (θi ei)^di * exp(-θi ei) /  di!  
となり、 その期待値と分散はそれぞれ

E(di) = θi ei  Var (di) = θi ei 

となる。

さて事前分布はどうなんだというと、尤度がポアソン分布の場合は事前分布はガンマ分布となる。そこで、推定したいパラメータ(SMRで言うところの相対死亡リスク)の事前分布は

 g (θ | a, ß)  =  ß (ßθ) ^(a-1)  * exp (-ßθ) / Γ(a)  


E(θ) = a/ß  Var (θ) = a/ß^2  (?ここ怪しい)

となる。なんだいきなり、aやßが出てきた。この a ßはSMRでいうところの標準死亡
、推定量である。

で、事後分布も同じようにガンマ分布に基づくので、その期待値は結局

E (θ | ei, di, a, ß ) = (a + di)/ (ß + ei)となる。

これがベイズ理論で求めるSMRとなる。

やっていることを言葉にすると、
母数が異なる集団を比較するのに、年齢調整をしただけでは無駄だということであり、
分散を調整しなければならない。分散を調整するのに、
事前確率という確率変数を取り入れようぜ 

ということなのだ(と私は理解した)

で、フルベイズと経験ベイズの2通りがある

空間集積についても授業では取り扱ったのだが、それはまた今度。

頭が疲れた....








Time-weighted method


継時的に測定する血液ガスや血糖値のようなデータをどのように扱うかは
色々統計学的に工夫がされているのだが、
そのうちの一つ。

Time-weighted method

もともと JAMAの血糖値が予後にどの程度関与するかについての研究で
用いられたのが初めてのよう。

Glucose Control and Mortality in Critically Ill Patients
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14559958


継時的に測定した血糖値をTime weightする。さらに血糖値を6カテゴリに分けて
どのカテゴリにいた時間が最も長かったか(percentage)で示し、
survivor vs non survivorでの比較を行なっている。

表は



これをみると、nonsurvivorsの患者では、血糖値が高くなっている時間が長そうに見える。
逆に低血糖は変化なさそう。


次のこの表が曲者というか、わかりにくい。



まず血糖値のカテゴリレベルにかかわらず、インスリン投与のORが有意に高く、これを解釈すると、インスリン投与した群のほうが死亡率が高いという結論になる。
つまりインスリンを使用せずに血糖コントロールせよと?
そして入れ子になっている Time spend in glucose band tertileが
ややこしい。 このバンドにどの程度長くいたか(全体の期間の中で)でORが変わるという分析なのだが、人ベースではなくて、血糖値ベースで分析をしているということか?

例えば観察期間中に60%は 80-110の血糖値で 40% は 145-180の血糖であった人は、
この表だと2回分析される対象として組み込まれているという事になるのか?

そのあたりがよくわからない。。。でも本文のここから読み取れることはそういうことなんだろうな。

Thus, in higher glucose bands, a shorter duration of exposure was associated with predicted ORs of death of less than 1.0, whereas in lower glucose bands the same phenomenon was associated with predicted ORs of death of greater than 1.0.




2019/09/11

The central role of propensity score


Propensity scoreについて、その使用とリスク。


The central role of the propensity score in observational studies for causal effects
PAUL R. ROSENBAUM,  DONALD B. RUBIN
Biometrika, Volume 70, Issue 1, April 1983, Pages 41–55,
https://academic.oup.com/biomet/article/70/1/41/240879


ちゃんと読もう。

2019/08/26

Risk score of dysphagia after cardiac surgery


ロジスティック回帰分析を勉強していたら、うーむこれでいいんかという
論文に。

心臓手術術後の嚥下障害のリスクスコアリング分析

A Novel Risk Score to Predict Dysphagia After Cardiac Surgery Procedures.
Ann Thorac Surg. 2015 Aug;100(2):568-74.

心臓手術を受けた1314人 (2011−2012年)を対象。
嚥下障害のコンサルトがあった患者の中で実際に透視によって嚥下障害と確認された患者は115人であった。

そこでこの115人と残りの患者で、ロジスティック回帰分析を用いてリスク因子を洗い出し、新しいリスクスコアを作成したというのがこの論文の主旨。

図表から見ていくと
Table1 患者属性 2群間で差があるかを検定している。COPDについては嚥下障害群の方が高かった。
Table2 術中と術後因子 これも同じように2軍間で差があるかを検定している。CPB時間や挿管時間、そして肺炎発生やAKI発生についても2群での差を認めた。

でここからどうするのかしら?と思っていたら
Table 3 多変量ロジスティック回帰分析 (いきなりー!)Table 1とTable 2で差を認めた項目+生理学的にリスク因子と考えられている項目で基準を満たしたものが11個あり、そのうち9個を使って多変量を行なっている。削られたのは高血圧と灌流時間(CPB time?) 

Figureは書かれていないが、ROC分析でもAUC 0.75と予測性能は良いと本文には書かれている。

table 4  Table 3で分析した9個の項目から7個に減少し、それぞれにスコアリングをつけた。年齢とNYHAが削られた。
このスコアリングはどうやって計算したのか???? 本文には
 Scores were assigned based on the relative odds ratio of each inde- pendent predictor (p < 0.05) in the multivariable model.
としか書かれていない。そりゃあORをもとに出したんでしょうけど、どうやって計算したのでしょうか。

Table 5 Table 4で作成したスコアリングシステム(RODICS)をこの1314人に当てはめて、当てはまりの良さを検証している。項目は incidence of cohort, incidence of dysphagia, and OR 

コンサルトされたうち307人中、170人は嚥下障害がなく、その170人の患者のリスクスコアが低いことから、まずはこのリスクスコアを使用することがいいとの結論。

しかし、妥当性を検証するのであれば、別の集団(national database)とかで検証しないと、deviation setと同じsetをvalidation setとして使ってリスクスコアを評価するのはどうなんでしょうか。

そしてリスクスコアの中に、VAD placement or heart transplantが入っているのだが、この生理学的理由がよくわからない。procedureとしては、弓部置換のような頸部、特に反回神経損傷のリスクのある手術の方がリスクが高いように思い、他のリスクスコア(低体温期間とか)との多重共線性があるように感じる。
多重共線性がないという証明も必要ではなかろうか。 


ロジスティック回帰分析できちんとした予測モデルを考えるのは本当に大変だ。





Before longitudinal analysis


心理学分野では縦断研究で色々あるが、医学分野でのなかなか詳しいものがない。
そもそも医学分野では、時系列データ分析という言い方を行い、
longitudinal analysis (縦断研究)という言い方は(日本では)あまりしないのかもしれない。

applied longitudinal analysis
ISBN-10: 0470380276
ISBN-13: 978-0470380277

の前に、そもそもの統計学の基礎体力をつけなければ、この本は理解できない。

<なぜLongitudinal analysisか>
Longitudinal analysisも回帰分析の1つである。
普通に時点1から時点Nまでのデータを比較すればいいのではないか?という疑問もあろう。
しかし、例えばT1とT2の共分散、T1とT3の共分散を考えるとき、時間が離れれば離れるほど、共分散は減少していく。この共分散の減少を分析の中に捉えなければ、解釈を誤ってしまう。

ではどうやって共分散を扱うのか? → 続く。


<時系列データを回帰分析で行うときの問題>

過分散 over dispersion
周期性  seasonality
時間依存性変数 time dependent variables
自己相関 autocorrelation

過分散:ポアソン分布はまれではない事象において分散を過剰推定してしまう。
この過剰推定のことを過分散という。
Rで書くなら、Summary(m1)$dispersion  1.5以上だと過分散があるということになる。

負の二項分布を使用した回帰モデル。 この offsetの部分が負の二項分布?
Model2 <- MASS::gym.nb(A~offset(log(stdpop)) + cmokban + time, data)

周期性の問題にはフーリエ変換を行うことがある。(MATLABでやった)


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うーん。共分散があることは確実なのに、自己相関については良くないのか?
共分散 ≒ 自己相関だと考えていたので、少し困惑。



2019/07/13

Mechanism of oxygenation impairment during anesthesia


Oxygenation Impairment during Anesthesia: Influence of Age and Body Weight.


Anesthesiology. 2019 Jul;131(1):46-57. doi: 10.1097/ALN.0000000000002693. PubMed
PMID: 31045901.
Hedenstierna G, Tokics L, Scaramuzzo G, Rothen HU, Edmark L, Öhrvik J.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31045901



高齢者や肥満患者では、麻酔導入により酸素化能が低下することが知られているが、そのメカニズムについては明らかではない。
よって今回、そのメカニズムを明らかにすることを目的に、80人の患者を対象にどのようなメカニズムによって(シャントなのか、V/Qミスマッチなのか)を明らかにすべく、不揮発性ガスの排出量の計測とCT撮影を行い、その結果を評価した。

デザイン:2施設前向き観察研究

統計
重回帰分析

結果
 P/F ratio および Log shunt、 log low Va/Qの3つであり
実際にP/F ratioは麻酔導入後に年齢、BMIと相関して減少していた。
シャントについては高齢者、BMIの高い患者でr2が高く、またVa/Qミスマッチは年齢と相関を認めた。

評価項目として、年齢、BMI以外に、性別、FVC%の程度についても評価している。

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前向きの観察研究ではあるが、介入が多い。
この研究への同意者(もともと手術を受ける予定の患者)に対して、
awakeのうちに、血液ガスとCTを撮影し、その後、麻酔を導入、そして麻酔導入後に再度血液ガスとCTを撮影し、手術を行なっている。
おおよそ30分程度かかるこの検査を実施は結構な労力であろうに。
結果として、年齢という要因と、肥満という要因における麻酔による呼吸機能低下のメカニズムが異なることがわかった。

しかし、その結果をどう治療に活かそうか。


variance inflation factor (VIF)
最小二乗回帰分析における多重共線性の深刻さを定量化したもの。 推定された回帰係数の分散が、多重共線性のためにどれだけ増加したかを測る指標
と言われてもよくわからんが、例えば、多変量解析を行なった時に変数X1と変数X2が多重共線性を持っているか?怪しかったとする。その時に、このX1とX2のVIFを計算することで、一般的にVIF統計量が10以上であれば、多重共線性が存在している可能性がある。

VIF = 1/(1-相関係数^2)である。





モデルの適合度の検定


モデルの適合度についての検定


ロジスティック回帰モデルの場合

    Hosmer-Lemeshow goodness-of-fit test
    この検定で注意しなければならないのは、帰無仮説:現在当てはめているモデルが正しいということである。
つまり、p値を見て0.05よりも大きければ、モデルの適合度が良いということである。

検定の中には、帰無仮説が通常の想定とは逆の発想の元に設定されているものがあるため(等分散性の検定もその一つ)、注意が必要。

Rで実装する場合

library(ResourceSelection) 
result1 <- glm(aaa~bbb+ccc, data=sampledata)
hoslem.test(x =  result1 $y, y = fitted(result1))


多変量回帰分析モデルの場合

   Akaike information criterion  Bayesian information criterion

  この値が小さい方が、モデルの適合が良好であると言える。

Rで実装する場合簡単

result1 <- lm(aaa~bbb+ccc+ddd, data=sampledata)
extractAIC(result1)



2019/06/25

NRI(net reclassification improvement)


ROC曲線の限界である面積の傾きの傾向を知るために、NRI(net reclassification improvement)
を利用すると良いらしい。しかし。。。理解できない。

もうちょっと頑張ろう。

NRIを利用した論文。

Mizota T, Yamamoto Y, Hamada M, Matsukawa S, Shimizu S, Kai S. Intraoperative oliguria predicts acute kidney injury after major abdominal surgery. Br J Anaesth. 2017 Dec 1;119(6):1127-1134. doi: 10.1093/bja/aex255. PubMed PMID:29136086.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29136086

乏尿(0.3ml/kg/h以下)がAKIのリスク因子になるか?についての研究。

しかしこの研究、そもそもAKIの発生の有無によって場合分けし、その原因として乏尿があるかを見ているので、コホートというより症例対照研究のように見えるのだが(こういう研究がケースコホート?)、論文内ではコホート研究だと言い切っている。

それはさておき。
乏尿の定義(カットオフ値)をminimum P value analysisによって0.3と設定。
(通常教科書的な定義だと0.5だと思うが、0.5ではなく、分析によって0.3としている。)
術後AKIになった群とAKIではない群で乏尿が独立したリスク因子であるかどうかを多変量ロジスティック解析を用いて検討。
その結果、術前のCKDや手術時間、出血量を考慮しても乏尿は独立した術後AKIのリスク因子であったと。

乏尿の有無を考慮しないadjusted Odds ratioを計算、さらに乏尿の有無によっても調整したOdds ratioを計算。それぞれのORがほぼ一致しており、かつ乏尿のORは2.65であった。

つまりAKIのリスク因子に乏尿を入れたほうが良い。

それを確かめるために前述のNRIを使用。
AKIの予測に乏尿を含めるべきか否かによってAKI発生患者、非発生患者を分類している。
AKI発生患者 226  =  50  + 176
このreclassified downとreclassified upの意味がよくわからない。
どっちが、乏尿を予測判定に加えているのか?



2019/06/22

No TXA will increase blood loss in cardiac surgery


M先生お元気かな。。。

Evaluating the Effect on Mortality of a No-Tranexamic acid (TXA) Policy for Cardiovascular Surgery.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2018 Aug;32(4):1627-1634.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29174746


TXAを投与していた期間とTXAをやめた期間で何がどう変わったかを比較した後ろ向きコホート研究。
Before the policyの患者群とAfter the policyの患者群での比較(それぞれ1000人以上)

結論としては、TXAの使用をやめたことによって、痙攣は減少したが、院内死亡率については変化がなかった。しかし、出血と輸血量が増加した。

------

最近、論文にするときに何をTableにするか、何をFigureにするかがとても重要なのだと感じる(もっと早くに気づくべきことなのだが)。

Table 1   2群の患者属性を比較している。 p valuenを記載 (MW or X2検定で実施)
Figure 1 患者の選別 flow diagram of patients enrollment
Table 2 Postoperative outcome parameters  痙攣、再開胸止血、透析、輸血量、出血量、人工呼吸器装着期間 (duration of mechanical ventilation) ICU 滞在日数、30日死亡率
Table 3 propensity score matchingの結果の一覧
Table 4 Propensity score matching させた後のpostoperative outcome parameters
  ( table 2と対応)
Figure 2  月ごとの痙攣の発生と死亡率とグラフにしたもの。
Table 5 post-intervention changes in seizure and mortality rate associated with segmented regression analysis 痙攣と30日死亡率については、TXA使用していた時期をBaselineとして、傾きとレベル(介入が行われた地点の値)がどのように変わったかを検定している。


Yt = B0 + B1T  + B2Xt + B3 T Xt
ここでB2はレベルの変化を示し、B3は傾きの変化を示す。 

この2つの変数(レベルと傾き)に有意差があると、介入によってoutcomeが変化したことが証明できる。

時系列データの解析についての参考スライド
https://www.slideshare.net/koichirogibo/its-81063341

時系列データについての計測ポイントはそれぞれ前後で8以上必要と言われている。




2019/05/19

Meta-analysis as a diagnostic tool QUADAS 2 checklist / SSEP in CEA


Diagnostic value of somatosensory evoked potential changes during carotid endarterectomy: a systematic review and meta-analysis.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25383418
JAMA Neurol. 2015 Jan;72(1):73-80.

CEAにおけるSEPが周術期の脳虚血の診断方法として有用であるか調査したメタアナリシス。
15論文についてメタアナリシスを行なっている。


QUADAS 2 checklist
診断ツールとしての論文の精度を確認するためのチェックリスト

英語版

日本語版


日本語の解説

背景文書

チェックリストの中に、case control studyは避けているか?という項目があり、
?なぜ?と思ったのだが、診断に関する研究(例えばBNPが心不全の診断に有用か?など)の場合は、症例対照研究だと、より診断できるとの判断をしてしまうため、避けるべきなのだと。
確かに症例対照研究の場合、すでに診断がついている二群に対して、その検査値を評価するため、ORを求めるにしてもリスクを高く見積もってしまうのは納得できる。


めも:Rを使ったメタアナリシスを行う場合はMADA packageを使用する。

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研究そのものの方に戻ると。。。

Object: to evaluate whether changes in SSEPs during CEA are diagnostic for perioperative stroke (neurological deficits)


odds ratios for individual studies of patients with the neurological deficit with changes in SSEPs was 14.39. 
つまりSSEPの変化が観察された群では観察されなかった群よりも14倍neurological deficitが起きやすい。

SSEPの false negative rateは0-3.5%である。

==> false negative rate 術中のSSEPに変化がなかったにも関わらず、術後に脳梗塞を発症した群の割合。







2018/04/30

How to evaluate the cost-effectiveness


以前に受けたレクチャーのメモ

医療政策としてどの治療や薬剤を認可するか?これを決定するにあたり費用対効果のシミュレーションは必須である。
そのシミュレーションモデルの方法について。

1) QALY: Quality adjusted life year  効果指標
 ある治療がどの程度それを受けた人のその後を改善するか(余命だけではなく、QOLも含む)の指標。QOLについてはEQ5Dで評価する。

2) ICER: Incremental Cost Effectiveness Ratio  増分費用効果比
 比較対象(control)から差分QALYをえるための費用の比
 通常医療政策においてはICERの閾値を決定し、その閾値を下回る
(費用が少なく、効果が高い)と判断した場合に政策として取られる。
 言い換えればこの治療にはここまでは払ってもいいよと思える金額とも言える。
 例えばイギリスでは£300/QALYと定義づけている。
 日本では500万円/QALY程度。
 この値は普遍的なものではなく、GDPや国民の医療に対するどの程度までなら
 お金(税金を含む)を払ってもよいと考えているかといった経済的な要素も含む。
 
ではICERはどのように決定するのか? 感度分析のシミュレーションモデルを使用し、ICERの妥当性を検証する。

3) CEAC Cost Effectiveness Acceptability Curve

横軸にICER 、縦軸にその効果を得る確率とし、データをプロットする(ICERが低ければもちろん効果を得る確率も低い。右肩上がりの放物線を描く)
このグラフより最適なICERを設定する。

4) アプレイザル
最終段階で行う総合評価




2016/05/06

Rosuvastatin doesn't prevent Afib after cardiac surgery

NEJMにRosuvastatin(クレストール)の論文が載っていた。
結果としてはNegative dataだったわけだが、いろいろと勉強になった。
統計を勉強し出すと、どんな統計手法をつかっているのかに興味がわく。

Perioperative Rosuvastatin in Cardiac Surgery
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1507750

心臓手術後の心房細動の予防として、スタチン製剤であるRosuvastatinが効果があるか?を他施設で行ったRCT。 STICS trial

P: 予定された心臓手術を受ける患者 1922人
I : 手術の1w前からRosuvastatin 20mg/dayを内服する
C: placeboの内服
O: 術後5日目までの心房細動の発生率、心筋ダメージ(トロポニンTの測定)
 2ndly outcomeとして入院期間中の死亡(原因を問わず)、入院日数、ICU滞在日数、入院期間中の心房細動の診断、退院時のEF、腎機能障害とした。

そもそも心臓手術後の患者は35%で心房細動が起こるが、この原因として炎症反応があることがわかっている。スタチンは抗炎症作用があることがわかっており、その効果により心房細動が予防できるかを調べた。
サンプル数の決定:心房細動の発生率の差を25%、トロポニンTのAUCの面積差を15%だすことを想定してpower 0.8でサンプル数を求めたところ、1000人の患者が必要であった。
このため2000人をエントリーさせることを目標として研究を行った。

対象患者の86-87%がCABGであり、残りがAVRであった。(on/off pumpは 50:50程度)

結論としては、Afibの発生率には差は認められず、トロポニンTの値にも差はなかった。
しかしRosuvastatin投与群ではクレアチニンレベルが上昇しており、AKIの基準を満たすため、Rosuvastatin投与によりAKIが増加する可能性があるとの結論となった。

これより前におこなわれていたスタチンの研究ではAtorvastatinが効果があったとのRCTがあるが(ARMYDA-3 trial)が、それ以外で明確な効果を示す大規模研究はない。
また本研究では年齢が比較的若く(平均年齢 60歳)、術前のEFも良い状態(EF 60程度)であったことから、差がでなかった可能性もある。より重篤で高齢者の場合は差がでるかもしれない(とまでは言っていない。)。

ここでつかっていた統計手法
ANCOVA 分析 共分散分析 トロポニンTのAUC分析に使用している。
 共分散分析については後で勉強しよう。
欠損値の補完のための手法はRubin's method を使用。このRubin氏は統計における欠損データの取り扱いの手法を築いた先生。
multiple imputation多重代入法という方法で欠損データを補完している。これはRでもできるのかな。→もちろんできた。





2016/05/05

ANOVA memo for me

GWのまとまった時間をつかって統計を勉強。

分散分析 
多群におけるデータ(2値ではないデータ)の比較に用いる手法。
前提として、1) 正規分布していること、2)等分散であること を満たす場合に用いられる。
この2つを満たさない場合はまた別の検定方法で行う→ WillcoxonのT検定。

分散分析はその名の通り、多群におけるデータの分散を検定する。

被験者間因子と被験者内因子の違い
被験者間因子:その名の通り被験者1,2,3でそれぞれがもつ因子。性別とか、年齢とか。
被験者内因子:被験者1の中で経時的にもつ因子。例えば薬Aを飲む前の血圧、飲んだ後の血圧など。

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ANOVA・分散分析について とりあえず基礎から。
小野氏のよくわかるサイト。不偏分散ってなんぞやと思っていたあたりが腑に落ちた。
http://elsur.jpn.org/resource/anova.pdf

R で使えるANOVA君のサイト by 井関氏
http://riseki.php.xdomain.jp/index.php?ANOVA君

そう、Rは統計ソフトと思っていたが、ブログラミングソフトでもあるのだ。
関数がなければ自分で関数が作れる
(javaでいうところのオブジェクトみたいなものだと認識しているが)
そういうコンセプトで作られているANOVA君は相当すぐれものらしい。