2019/11/24

Time-weighted method


継時的に測定する血液ガスや血糖値のようなデータをどのように扱うかは
色々統計学的に工夫がされているのだが、
そのうちの一つ。

Time-weighted method

もともと JAMAの血糖値が予後にどの程度関与するかについての研究で
用いられたのが初めてのよう。

Glucose Control and Mortality in Critically Ill Patients
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14559958


継時的に測定した血糖値をTime weightする。さらに血糖値を6カテゴリに分けて
どのカテゴリにいた時間が最も長かったか(percentage)で示し、
survivor vs non survivorでの比較を行なっている。

表は



これをみると、nonsurvivorsの患者では、血糖値が高くなっている時間が長そうに見える。
逆に低血糖は変化なさそう。


次のこの表が曲者というか、わかりにくい。



まず血糖値のカテゴリレベルにかかわらず、インスリン投与のORが有意に高く、これを解釈すると、インスリン投与した群のほうが死亡率が高いという結論になる。
つまりインスリンを使用せずに血糖コントロールせよと?
そして入れ子になっている Time spend in glucose band tertileが
ややこしい。 このバンドにどの程度長くいたか(全体の期間の中で)でORが変わるという分析なのだが、人ベースではなくて、血糖値ベースで分析をしているということか?

例えば観察期間中に60%は 80-110の血糖値で 40% は 145-180の血糖であった人は、
この表だと2回分析される対象として組み込まれているという事になるのか?

そのあたりがよくわからない。。。でも本文のここから読み取れることはそういうことなんだろうな。

Thus, in higher glucose bands, a shorter duration of exposure was associated with predicted ORs of death of less than 1.0, whereas in lower glucose bands the same phenomenon was associated with predicted ORs of death of greater than 1.0.