2018/04/30
How to evaluate the cost-effectiveness
以前に受けたレクチャーのメモ
医療政策としてどの治療や薬剤を認可するか?これを決定するにあたり費用対効果のシミュレーションは必須である。
そのシミュレーションモデルの方法について。
1) QALY: Quality adjusted life year 効果指標
ある治療がどの程度それを受けた人のその後を改善するか(余命だけではなく、QOLも含む)の指標。QOLについてはEQ5Dで評価する。
2) ICER: Incremental Cost Effectiveness Ratio 増分費用効果比
比較対象(control)から差分QALYをえるための費用の比
通常医療政策においてはICERの閾値を決定し、その閾値を下回る
(費用が少なく、効果が高い)と判断した場合に政策として取られる。
言い換えればこの治療にはここまでは払ってもいいよと思える金額とも言える。
例えばイギリスでは£300/QALYと定義づけている。
日本では500万円/QALY程度。
この値は普遍的なものではなく、GDPや国民の医療に対するどの程度までなら
お金(税金を含む)を払ってもよいと考えているかといった経済的な要素も含む。
ではICERはどのように決定するのか? 感度分析のシミュレーションモデルを使用し、ICERの妥当性を検証する。
3) CEAC Cost Effectiveness Acceptability Curve
横軸にICER 、縦軸にその効果を得る確率とし、データをプロットする(ICERが低ければもちろん効果を得る確率も低い。右肩上がりの放物線を描く)
このグラフより最適なICERを設定する。
4) アプレイザル
最終段階で行う総合評価