2013/10/22
Anesthesia of CKD patients and strategy for avoiding AKI
CKDのある患者はAKIがおこりやすい。 grade4で20倍になる。
CKDのある患者の麻酔管理ではいかにAKIを起こさないか、が重要。
一度AKIを起こすともとも戻るのは46%程度。残りのうち40%はCKDに移行する。
・水分管理
24時間尿量を把握しておく。術前の水分状況を把握(浮腫、頚静脈、口渇感等)
腎灌流の指標として、尿量はあまりあてにならない。(健常人でも)
CVPでの評価は困難(CKD患者では拡張・収縮能が障害されている場合があるため)
生理食塩水は良くない。平衡塩類の方がよい。
HESはもちろん用いない。
・輸血
輸血は鉄過剰によるAKIのリスク。ただしCKDでは腎性貧血も進んでいるため適切なHbの維持が重要
・薬剤
ACEi ARBは周術期AKIのリスク因子。
ACEi ARBは術中の低血圧を引き起こすため術当日は中止とすることがすすめられていたが、心筋保護の作用もあり、内服継続が望ましい患者もいる。
hANPを用いるのであれば低用量で(0.05γ) 用いる方がよい(低血圧防ぐため)
・合併症
AKIに合併する臓器障害で最も多いのは呼吸不全
LISAをまとめてみたが、うまくまとまらない。自分にとってのmemo程度。
check
Recent developments in the perioperative management of adult patients with chronic kidney disease
http://bja.oxfordjournals.org/content/101/3/296.full.pdf
2013/10/19
TEE memo #8 ASD and VSD
【成人先天性心疾患】
・罹患率は1%程度 VSD、ASD、Ebsteinが多い
【ASD】
・二次孔欠損型が最も多い。
・Qp/Qs > 1.5 で手術適応。
・Amplatzerによる閉鎖ができないものには、Rimの欠損。心房中隔瘤の存在、PHT、欠損孔が38mm以上、PS、MRの合併、PAPVCの合併がある。
・冠静脈洞型ではPLSVCの合併が多い。
・上大静脈型ではPAPVCの合併が多い。
【VSD】
・成人は Qp/Qs > 1.5 Δp@PA > 50mmHgで手術適応。
・最も多いのはII型(膜様部型)ではあるが、小児で手術されるので成人ではまれ。
・バルサルバ洞破裂はRCCの部分で多い。VSD I型(RVOT直下型)との鑑別が必要。
・右室二腔症(RVが2つに分かれている)ではVSDの合併が多い。
先天性心疾患他にもいろいろありすぎてまとめきれない。
・罹患率は1%程度 VSD、ASD、Ebsteinが多い
【ASD】
・二次孔欠損型が最も多い。
・Qp/Qs > 1.5 で手術適応。
・Amplatzerによる閉鎖ができないものには、Rimの欠損。心房中隔瘤の存在、PHT、欠損孔が38mm以上、PS、MRの合併、PAPVCの合併がある。
・冠静脈洞型ではPLSVCの合併が多い。
・上大静脈型ではPAPVCの合併が多い。
【VSD】
・成人は Qp/Qs > 1.5 Δp@PA > 50mmHgで手術適応。
・最も多いのはII型(膜様部型)ではあるが、小児で手術されるので成人ではまれ。
・バルサルバ洞破裂はRCCの部分で多い。VSD I型(RVOT直下型)との鑑別が必要。
・右室二腔症(RVが2つに分かれている)ではVSDの合併が多い。
先天性心疾患他にもいろいろありすぎてまとめきれない。
Resuscitation Fluids (review)
Resuscitation Fluids
N Engl J Med 2013; 369:1243-1251September 26, 2013DOI: 10.1056/NEJMra1208627
【輸液療法総論】
・1832年にコレラの患者に輸液を行ったら良くなったと報告されたのが輸液療法のはじめ。
・1941年に血液からアルブミンを分離することが可能となり、アルブミン製剤が用いられるように。戦争での熱傷患者に初めて使われた。
・輸液療法は細胞外もしくは細胞内に水分を行き渡らせるものとして分類されてきたが、近年その分類に疑問がもたれている。
・輸液の分配を決定しているのが血管内皮細胞にある糖衣(糖鎖?)であり、炎症などにより内皮細胞がダメージを受けるとこの糖鎖が減少するため、間質に水分が逃げていくようになる。また間質等に逃げた水分の一部はリンパ管などを通じて血管内にもどるが、これは副交感神経で制御されている。
【アルブミン】
・SAFE studyではアルブミンはNSと比較して死亡率・臓器障害に差はなかった。
・しかし頭部外傷の患者ではアルブミン投与群の方が死亡率高く、ICP上昇が関係?と考察
・敗血症の患者では死亡率を減少させた。
・FEAST studyでは子供を対象としてNSとアルブミンのボーラスを行ったが、両群ともボーラス投与しなかった群より48時間死亡率が高かった。原因はcardiovasculae collapse。
【HES】
・最近あまり評価されていないが、ヨーロッパではよく使われている。
・高分子のでんぷんが微小血管にトラップされるので、皮膚の掻痒感や腎障害、肝障害を引き起こす。200kD以上でリスクがあがる。
・手術室ではガイドライン上も使用を進めている。 BJAの記事で。
・敗血症、腎障害では禁忌。CHEST study他、多くの研究で腎障害のリスクありと。
【晶質液】
・NSは高Cl性代謝性アシドーシスのリスクがあり、これにより免疫障害、腎障害が示唆
・高濃度NSでvolumeを減らして効果があるかをみた研究では効果はなかった。
・NSよりbalanced plasma solutionの方が合併症は少なく、腎障害もおきにくいとされている。
・敗血症などでのinitial fluid challenge があるが、入れすぎる輸液は間質の浮腫を増やし、臓器障害につながる。 目標を設定した輸液管理が必要。
NEJM よまなきゃ…と思っていてほったらかしにしていたもの。
ICU memo #1
medicina 2009 vol.46 no.9 より
・クロピドグレルとオメプラゾールはさける(CYP2C19で競合阻害)
・肝性脳症ではpHはアシドーシス気味に(アルカローシスでアンモニア上昇)
・CPRではETCO2が10以上を目指す。(10以下では生存例はない)
・PPIは低Mg血症の原因となることがある
・セロトニン再取り込み阻害薬と、デキスロトメトルファン、MAO阻害、トリプタンの併用はセロトニン症候群を引き起こす。
・プロポフォール使用中(4mg/kg/以上を24時間以上)に突然の徐脈、代謝性アシドーシス、横紋筋融解、ミオグロビン尿をみたときはpropofol syndromeを疑う。
・VAPの治療は抗菌薬は8日間でいい。
・腹部コンパートメントでは膀胱内圧を測定。
・ジアゼパム投与時の原因不明の代謝性アシドーシスではプロピレングリコール中毒を疑う。(添加物)
・急性麻痺性イレウスではネオスチグミンが有効なこともある。ネオスチグミン2mg
(アトワゴリバースを使うイメージなのか…)
・低Alb時のアニオンギャップの補正
補正AG = AG + 0.25(4.0-Alb値)
・クロピドグレルとオメプラゾールはさける(CYP2C19で競合阻害)
・肝性脳症ではpHはアシドーシス気味に(アルカローシスでアンモニア上昇)
・CPRではETCO2が10以上を目指す。(10以下では生存例はない)
・PPIは低Mg血症の原因となることがある
・セロトニン再取り込み阻害薬と、デキスロトメトルファン、MAO阻害、トリプタンの併用はセロトニン症候群を引き起こす。
・プロポフォール使用中(4mg/kg/以上を24時間以上)に突然の徐脈、代謝性アシドーシス、横紋筋融解、ミオグロビン尿をみたときはpropofol syndromeを疑う。
・VAPの治療は抗菌薬は8日間でいい。
・腹部コンパートメントでは膀胱内圧を測定。
・ジアゼパム投与時の原因不明の代謝性アシドーシスではプロピレングリコール中毒を疑う。(添加物)
・急性麻痺性イレウスではネオスチグミンが有効なこともある。ネオスチグミン2mg
(アトワゴリバースを使うイメージなのか…)
・低Alb時のアニオンギャップの補正
補正AG = AG + 0.25(4.0-Alb値)
today's sweet is Yokan
Yokan of TORAYA.
TORAYA is a maker of traditional confectionary in Japan.
Yokan is made from beans and sugar. Black color comes from beans.
http://www.toraya-group.co.jp/english/
2013/10/17
TEE memo #7 valve surgery
【人工弁】
・現在使用されている人工弁はほぼ二葉弁のみであるが、昔埋め込まれた他の弁もまだある。
・生体弁はステントあり・なしがある。ステントなしの方がサイズアップが可能。
・弁の挿入位置は(特に大動脈)1) intra annuraと2) supra annuraの2つがある。
supra annuraではサイズアップが可能だが、冠動脈を塞ぐリスクがある。弁輪より2mm程度
小さい弁を用いるが、メーカーによっていろいろ。
・人工弁移植後の評価:最高速度 1.5 m/s前後、平均圧較差は 2.5-5.0程度
【M弁形成・置換術】
・M弁形成術ではSAMのリスクが高い。後尖の長さが長く、LVOTとM弁のなす角度が小さいとき、小さいリングの使用、心室中隔の肥厚などがリスクとなる。
・弁の置き方は antianatomical configulationが多い。
【A弁置換術】
・弁の置き方はperpendicukar configulationが多い(M弁に大して垂直)
・弁輪の拡大方法:Nick法、Manouguian法、Konno法がある。
・PPM patient prosthesisi mismatch 患者の体表面積に比べて弁口面積が小さいこと
EOA/BSA < 0.65 で重症となる。(狭窄症状を認める)
・術後の弁口の血流をはかる時は人工弁下の加速血流をひろわないように気をつける。
・人工弁狭窄は Vmax > 3m/s DVI (LVOT最高血流速度/Aorta血流速度) < 0.3 で疑い。
・現在使用されている人工弁はほぼ二葉弁のみであるが、昔埋め込まれた他の弁もまだある。
・生体弁はステントあり・なしがある。ステントなしの方がサイズアップが可能。
・弁の挿入位置は(特に大動脈)1) intra annuraと2) supra annuraの2つがある。
supra annuraではサイズアップが可能だが、冠動脈を塞ぐリスクがある。弁輪より2mm程度
小さい弁を用いるが、メーカーによっていろいろ。
・人工弁移植後の評価:最高速度 1.5 m/s前後、平均圧較差は 2.5-5.0程度
【M弁形成・置換術】
・M弁形成術ではSAMのリスクが高い。後尖の長さが長く、LVOTとM弁のなす角度が小さいとき、小さいリングの使用、心室中隔の肥厚などがリスクとなる。
・弁の置き方は antianatomical configulationが多い。
【A弁置換術】
・弁の置き方はperpendicukar configulationが多い(M弁に大して垂直)
・弁輪の拡大方法:Nick法、Manouguian法、Konno法がある。
・PPM patient prosthesisi mismatch 患者の体表面積に比べて弁口面積が小さいこと
EOA/BSA < 0.65 で重症となる。(狭窄症状を認める)
・術後の弁口の血流をはかる時は人工弁下の加速血流をひろわないように気をつける。
・人工弁狭窄は Vmax > 3m/s DVI (LVOT最高血流速度/Aorta血流速度) < 0.3 で疑い。
TEE memo #6 AS and AR
【大動脈弁】
・正常弁口面積 3-4 cm2
・A弁〜Aortaの評価は4箇所の計測で評価。 弁輪部、バルサルバ洞、STJ、大動脈径
・平均圧較差 = 2.4 * (Vmax)^2
【大動脈弁狭窄症】
・重症度評価:圧較差 > 50mmHg 弁口面積 < 1.0 平均圧較差 > 40 最大流速 > 4.0 で重症
・弁口面積をどのように計算するか?
ゴーリンの式:心拍出量より計算、プラニメトリー法:面積を計算(心拍出量に依存しない)
・TEEではmaximum gradientを用いるためCAGに比べて圧較差が大きくなる経口がある。
・LVOTの流速が1.5m/sを超えた場合は圧較差を過大評価することがあるため、
Δp = 4{(Vmax)^2 - (Vlvot)^2} となる。
・LVOTの径の測定は大動脈弁尖の付着部
・無次元指数:左室駆出率の低下した患者での重症度評価。LVOTピーク流速/大動脈弁ピーク流速 < 0.25 であれば重篤な状態。
・ドブタミン負荷テスト:LVEFの低下した患者で弁疾患のほかの以上がないかをみる。
弁疾患のみであれば、弁口面積は変化しない(COと圧較差は上昇)
弁口面積が変化すれば(大きくなれば)、別の疾患も合併していると考える。
・Pressure recovery現象:大動脈弁狭窄の縮流部以遠で圧が上昇すること。大動脈径が細い(30mm以下)でおきやすく、ASを過小評価するリスクとなる。
ゴーリンの式:心拍出量より計算、プラニメトリー法:面積を計算(心拍出量に依存しない)
・TEEではmaximum gradientを用いるためCAGに比べて圧較差が大きくなる経口がある。
・LVOTの流速が1.5m/sを超えた場合は圧較差を過大評価することがあるため、
Δp = 4{(Vmax)^2 - (Vlvot)^2} となる。
・LVOTの径の測定は大動脈弁尖の付着部
・無次元指数:左室駆出率の低下した患者での重症度評価。LVOTピーク流速/大動脈弁ピーク流速 < 0.25 であれば重篤な状態。
・ドブタミン負荷テスト:LVEFの低下した患者で弁疾患のほかの以上がないかをみる。
弁疾患のみであれば、弁口面積は変化しない(COと圧較差は上昇)
弁口面積が変化すれば(大きくなれば)、別の疾患も合併していると考える。
・Pressure recovery現象:大動脈弁狭窄の縮流部以遠で圧が上昇すること。大動脈径が細い(30mm以下)でおきやすく、ASを過小評価するリスクとなる。
【大動脈弁閉鎖不全症】
・急性ARでは急激なLV圧上昇のため、M弁のMモードでの波形は拘束型、E波↑、A波↓となる。
・重症度評価:ARジェット幅/LVOT幅 > 65% ARジェット面積/LVOT面積 > 60% vena contracta ( > 6mmで重症)圧半減時間 < 200ms ARジェットの減速勾配 > 3m/s (より早く圧較差が消失するため)
この中でvena contractaは容量負荷、心負荷にあまり左右されない指標である。
この中でvena contractaは容量負荷、心負荷にあまり左右されない指標である。
TEE memo #5 MS and MR
【僧帽弁】
・正常面積は4-6 cm2
・面積は前尖が2/3を占めるが、弁周径の割合は後尖の方が大きい。
・Echo viewでは60-90度が長径であり、交連部を観察できる。
・手術の適応:NYHAII度以上、面積 < 1.5 プラニメトリー法ではMSの評価は困難。
MRを合併している場合はPHTによる弁口面積の計算はMSを過小評価する。
ARを合併している場合のMSの重症度は過小評価される(圧較差が減少するため)
・重症度評価:圧較差 > 10 PTH > 300 (220とするものも)PAsys > 50 弁口面積 < 1.0
弁置換か、弁形成かはWilkins scoreで評価。scoreが高いと置換となる。
Wilkins scoreは弁の可動性、石灰化、弁肥厚、弁下の組織変化をエコーで評価。
【僧帽弁閉鎖不全症】
・Carpentireの分類。type IIが最も頻度が高い。リウマチはtype IIIa 虚血性心疾患は IIIb
・弁の逸脱ではP2が最も多い。形態は弁尖の粘液水腫様変性が多い。
・手術の適応:LVDs > 45 LVEF < 60 (ただし EF < 30は適応外)
・術前の評価はPISA法、ジェット面積、vena contracta、連続の式で求める。
vena contractaは偏心性のジェットでも評価できるが、PISAは向かない。
・重症度評価 逆流量 > 60 ml 逆流率 > 50% vena contracta > 7 mm 逆流口面積 > 0.4 cm2
で重症
Unplanned reintubation
Incidence, indication and complications of postoperative reintubation after elective intracranial surgery
Lucas Yutaka HayashiI, Mariana Rodrigues GazzottiII, Milena Carlos VidottoIII, José Roberto JardimIV
http://www.scielo.br/pdf/spmj/v131n3/1516-3180-spmj-131-03-158.pdf
定時脳外手術における再挿管のコホート調査。@ブラジル
そもそもICUにおける再挿管率は2-25%、手術を受けた患者(surgical patientをどう定義すればよいのかわからないが)の再挿管率は0.3%~4%。
脳神経外科の手術を受けた患者における再挿管を3年にわたって調査したところ、再挿管率(術後48時間以内の再挿管)は12.4%であった。再挿管原因の一番は意識状態の変容(71.5%)。再挿管患者はその後のICU入院期間、死亡率等でも有意な差を認めた。
また術前の状態として再挿管群では意識状態が悪い患者が多かった。
----
結果としては予想通りというところだが、再挿管率が12.4%は高いと感じる。
そもそも再挿管になる場合の病態のリスクの高さもあるので、「再挿管」というイベント
が予後や死亡率を左右しているとは言えないが、安易な抜管はさけるべきなのか。
referenceが非常に古くてちょっと残念。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23889964
surgery. 2013 Aug;154(2):376-83. doi: 10.1016/j.surg.2013.05.006.
Unplanned intubation: when and why does this deadly complication occur?
Milgrom DP, Njoku VC, Fecher AM, Kilbane EM, Pitt HA.
Source
Department of Surgery, Indiana University, Indianapolis, IN, USA.
Br J Anaesth. 2012 Oct;109(4):636-42. doi: 10.1093/bja/aes226. Epub 2012 Jul 9.
Risk factors for reintubation in the post-anaesthetic care unit: a case-control study.
Rujirojindakul P, Geater AF, McNeil EB, Vasinanukorn P, Prathep S, Asim W, Naklongdee J.
Acta Anaesthesiol Taiwan. 2013 Mar;51(1):3-9. doi: 10.1016/j.aat.2013.03.004. Epub 2013 May 7.
Predictive risk index and prognosis of postoperative reintubation after planned extubation during general anesthesia: a single-center retrospective case-controlled study in Taiwan from 2005 to 2009.
Lin HT, Ting PC, Chang WY, Yang MW, Chang CJ, Chou AH.
2013/10/16
Our vacation
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