2013/10/17

TEE memo #6 AS and AR

【大動脈弁】
・正常弁口面積 3-4 cm2 
・A弁〜Aortaの評価は4箇所の計測で評価。 弁輪部、バルサルバ洞、STJ、大動脈径
・平均圧較差 = 2.4 * (Vmax)^2 

【大動脈弁狭窄症】
・重症度評価:圧較差 > 50mmHg 弁口面積 < 1.0 平均圧較差 > 40 最大流速 > 4.0 で重症
・弁口面積をどのように計算するか?
 ゴーリンの式:心拍出量より計算、プラニメトリー法:面積を計算(心拍出量に依存しない)
・TEEではmaximum gradientを用いるためCAGに比べて圧較差が大きくなる経口がある。
・LVOTの流速が1.5m/sを超えた場合は圧較差を過大評価することがあるため、
 Δp = 4{(Vmax)^2 - (Vlvot)^2} となる。
・LVOTの径の測定は大動脈弁尖の付着部
・無次元指数:左室駆出率の低下した患者での重症度評価。LVOTピーク流速/大動脈弁ピーク流速 < 0.25 であれば重篤な状態。
・ドブタミン負荷テスト:LVEFの低下した患者で弁疾患のほかの以上がないかをみる。
 弁疾患のみであれば、弁口面積は変化しない(COと圧較差は上昇)
 弁口面積が変化すれば(大きくなれば)、別の疾患も合併していると考える。
・Pressure recovery現象:大動脈弁狭窄の縮流部以遠で圧が上昇すること。大動脈径が細い(30mm以下)でおきやすく、ASを過小評価するリスクとなる。

【大動脈弁閉鎖不全症】

・急性ARでは急激なLV圧上昇のため、M弁のMモードでの波形は拘束型、E波↑、A波↓となる。
・重症度評価:ARジェット幅/LVOT幅 > 65%  ARジェット面積/LVOT面積 > 60% vena contracta ( > 6mmで重症)圧半減時間 < 200ms  ARジェットの減速勾配 > 3m/s (より早く圧較差が消失するため)
 この中でvena contractaは容量負荷、心負荷にあまり左右されない指標である。