2021/03/31

day 161

 日々研究。


コロナもピークはすぎただろうが、新規感染者の数は1日2万人前後をうろうろしており、

ゼロになる日は遠く先のことになりそうだ。

ポストトランプ、ポストコロナ(?)の2021年ももう3ヶ月がすぎた。

アメリカでは、

ニュースでは連日、メキシコ 国境の違法小児移民の問題、そして

AAPI (環太平洋/アジア系アメリカ人)へのヘイトクライムが取り上げられている。

(あと内陸部でトルネードが20本近く起きており、テネシー川流域で大損害のようだ)

自分の周りを見ると、何も変わっていない。

しかし見えているものしか見ていないと、世界が激変していることに気づかないものだ。


急激な変化でよかったことは歴史的にない(と断言できるか...)

いや歴史に良いも悪いもないのであって、結果として必然的にそうなった

というものなのだろうが、もしこの先大恐慌や戦争がまた起きるとして、

それも必然であり、止めることはできないものなのだろうか。



2021/03/29

day 159

 


いつ若葉は出てくるんだろうか。


今日も研究室。

2021/03/28

microbiota and CIPN


 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28714953/


腸内細菌と痛みの関係についての論文。

相乗効果であって、因果関係ではないのではないかと思ってしまう。

というか、これで因果関係が言えるのだろうか。

antibioticsを投与した群では本当に痛みが取れるのだろうか?

取れるとしたら、抗癌剤はDRGに直接効いているのではなく、

抗癌剤が腸内細菌に作用し(分裂を阻止?)その結果、炎症が起き、

腸内での炎症がDRGに波及しているという長ったらしい機序が必要となる。

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MEMO

https://www.sigmaaldrich.com/catalog/product/sigma/m0199?lang=en&region=US&gclid=CjwKCAjwr_uCBhAFEiwAX8YJgTbeebRdcE815LJ1b9PYDElBMeAHiEWxKWqJevIsf9907OEToYfSERoCclgQAvD_BwE

day 158

 


公園で遊ぶ子供達(と思いきや若者や大人も大勢)


ラボの実験はまだまだ続く。

朝野9時から病院の麻酔科全体の研究カンファがあった。麻酔に関する研究を行っている

PI(研究チームリーダー)が自分の研究についてプレゼンテーションを行うのだが、

持ち時間は一人3分。3分の長さで、50人のPIがプレゼンテーションをする。

まずそれだけ研究チームがあることに驚いた。

私もその中の1つのチームの一員なので、1チーム平均4,5人と考えても、麻酔科だけで

200-250人?の研究者がいる(臨床と併用している人ももちろん大勢いる)ことになる。

次に3分という持ち時間でどうやって自分の研究をプレゼンするのか、

(延長は許されない、容赦無く打ち切られる)、これが見ものだった。

研究チームのプレゼンなので、チームリーダーは複数のプロジェクトを持っている。

1つのプロジェクトの説明だけでもきちんと説明しようとすれば10分程度はかかってしまう。

それを3分で説明するのは土台無理な話なのだが、

諦めてしまっては3分は退屈な3分になってしまう。要点をまとめずに懇切丁寧に話そうと

すると時間ぎれで結局何が言いたいのかわからなくなる。

多くのPIが苦戦する中でも、ジャスト3分のプレゼンをするDrのなんと

素晴らしいことか。そして記憶に残るプレゼンについても考えさせられた。

短くなればなるほど、ビジュアルに訴えかける結果は記憶に残りやすい。

ストーリーは単純であればあるほど、記憶に残りやすい。

プロジェクトの目的は何か、仮説は何か、そのためにどういう方法を使ったのか、

結果として(ヴィジュアルに訴えかける、目に留まる)差が出たのか、

それを3分にまとめ上げたチームリーダーの方々は、素晴らしい。


この病院にはワクワクすることがある。



2021/03/27

day 157

 


春がきた!


7時ごろに仕事を切り上げてお気にいりの地元スーパーマーケットに行った。

好きなチーズが1切れ残っており、「あってよかった」と思って

それをとったのだが、それを見ていた店員さんが、

「新しいのを出して切り分けるから、そっちにする?」と聞いてくれた。

奥からフレッシュな巨大ブリーチーズが出てきて、このくらいで、と切り分けてくれた。

なんて素敵な店員さんなんだろう。


というわけでますますこの地元スーパーのファンになった。

https://pembertonmarketplace.com


ガーデニングコーナーが充実していて春の花がたくさん売っているのだけど、

絶対に枯らしてしまうだろうからなぁ.... 


2021/03/26

day 156

 


ようやく暖かくなってきたというのに、今週はラボに入り浸っている。

実験結果がうまくでますように... 


2021/03/25

day 155


NYTを読んでいたらこのサイトが紹介されていた。

カルフォルニアに住む日本人女性が日本の土鍋文化を紹介(鍋レシピの紹介)

している。

センスがいいなと思った。

 https://happydonabelife.com


こちらで炊飯器を買う気にはならないし、そもそも日本食を食べたいとも思わない

けど、(地元のものが安くて美味しいのに対して日本食は高い)

鍋というのはなるほどいいアイデアだ。


2021/03/24

day 154

 

今日から急激に実験が忙しくなった。

にもかかわらず、さらに実験計画書を書くはめになった。嬉しいことなのだけど。

時間が足りない。

2021/03/23

day 153

 


夜7時のトワイライト


こちらに来て、毎日広い空と壮大な自然に癒される。

そして自然は季節を感じさせてくれる。

冬が厳しい分、春の喜びも大きい。

2021/03/22

day 152

 



今日は日本で卒業式だったのだ(もちろん出席できないけど)。

2年かけて働きながら公衆衛生大学院を卒業した。

2年前に入学した時にはコロナなど全くなかったので、生物統計学を学べたらいいなという

くらいの動機だったのだが、本当にこのコロナで、公衆衛生の重要性、

そしてその正当性と政治的介入のジレンマを感じ続けた1年だった。

しかし大学院はすばらしい。いろんな出会いがあるし学びも学部の比ではない。


今後は博士課程に行きたいな。(なんて言ったら夫は呆れるだろう)





2021/03/20

day 151

 明日からまた15日間くらい忙しくなるので、今日は早めに帰って寝ることにした。

サマータイムになって、6時をすぎても明るいのが嬉しい。


2021/03/19

day 151

 


アジア人差別が至るところで起きているようだ。


NYTの記事によると、アメリカ人口の6%はアジア系で2044年にはアメリカ国民の多数派は

白人ではなくなるらしい。


しかし人種の問題にしても銃の問題にしても、全てにおいて、政治と金が露骨に絡んでいる

のがなんとも嫌になる。マイノリティの権利を主張しても、結局はそれを利用しようと

する連中が出てくるのだ。


2021/03/18

day 150

 


フムス(ひよこ豆のペースト)

アメリカに来て肉を食べることはほとんどない(大きすぎるし硬い)が、

豆をよく食べるようになった。レンズ豆が扱い安くて美味しい。


研究がようやく軌道に乗り始めたような... 

2021/03/17

day 149

 


今日はボスのボスの誕生日。

コロナでそんなに多くは祝えなかったけど、こういう機会があるのは嬉しい。

2021/03/16

day 148

 


日曜日の夕暮れ


今日は一日中氷点下だった。氷点下は寒い。

実験はうまく行ったが、ちょっとしたトラブルが英語が不自由なせいで少し大きくなるのが

やるせない。

2021/03/15

day 147


 近くの韓国料理やさんでランチを食べた。

病院以外の初めての外食だったかもしれない。

2021/03/14

day 146

 


チューリップが満開に。

少し暖かかったのは今日までで、明日からまた氷点下らしい。げんなり。


明日からサマータイムが始まる。1時間早まるので、日本との時差は13時間になる。

サマータイムの意味はこちらに来るまでよくわかっていなかったのだが、

緯度が高いところに住むと、日没が遅くなるのが本当に嬉しい。

春の到来を感じられる。


2021/03/13

day 145

 


献血をした。

仕組みはほぼ日本と一緒。Hbが12.5ないとできないのだが、今回かギリギリ12.5だった。 

素晴らしい。

献血後にジュースや飲み物が提供されるのも日本と同じ。


こちらでは、干しぶどう(レーズン)がタバコの箱のような容器に入っている。

ドライフルーツなんで日本ではほとんど食べていなかったけど、

こちらにきて(安いし)よく食べるようになった。


雪の結晶を求めて

https://www.nytimes.com/2021/03/10/science/snowflakes-photos-nathan-myhrvold.html

NYTのこの記事、研究とか何か、研究者の性質について興味深く考えさせられた。


雪の結晶がどのような条件で、どのようにできるのか、その研究についての記事なのだが

カルフォルニア工科大学の研究者はこの雪の結晶の写真を撮るために、

(撮る装置を開発するために)18カ月を費やしている。

フラッシュの光で結晶が溶けてしまわないために熱をほどんど発生しないLED光源を使い、

テーブルはガラスだとそれも雪を溶かしてしまうため、サファイアに変更した。

そしてようやく開発できたこの装置を運び、アラスカやカナダで雪の結晶の撮影に

挑んでいる。

かたや、何の肩書きもないアマチュア写真家のΚさんは市販されているデジタルカメラに

拡大レンズをつけて、黒いミトンの上に落ちてきた雪の結晶の撮影に成功したと。


書いた記者は"美しさ"という点ではどちらも変わらず、費用対効果について

も特に述べていない。しかし研究は美しい写真を撮るだけではだめなわけで

"客観性"を持たせるためにはこの象徴的な結晶の撮影のように、条件を整えるというところ

に膨大に時間と金がかかる。(そしてそれは大半の人には理解されないにもかかわらず、

学術・研究の分野では逆で、"条件が客観的でない"という指摘が山ほどされるのだ)


興味深いなと思ってしまった。

2021/03/12

day 144

 アメリカのニュース番組はほぼアメリカのことしか報道しないことが多いのだが、

最近海外のニュースはこんなところだった。

1)ローマ法王がイラクの教会をおとずれた

2)オリンピックが無観客ですることになった

3)メイガン妃のいじめ問題

4)ミャンマーの軍事クーデーター(少し前だが)


2)については本当なのだろうか。というか、やるのだろうか?

3)の問題をかなりの時間を使って取り上げている。

人種問題に敏感なせいなのか、イギリス王室のゴシップが好きななのか、理解できない。

2021/03/11

day 143

こちらはまだ3月11日だが、日本はもう3月11日だろう。

あれから10年、アメリカのニュースでもフクシマのことは取り上げられている。


個人としては医師になった年だ。

あれから10年経ったのだ。

2021/03/10

day 142

 


研究室の少し上の人と色々と話す。

基礎研究という世界の壁、自由に考え働ける反面、行き詰まった時の責任。

そうはいっても死ぬわけではないんだから。


まあそうなのだが、うまくいくことよりいかないことの方が多い状況で

ポジティブでいるにはメンタルタフネスだな... 


2021/03/09

day 141

アメリカのトイレ事情 

https://www.nytimes.com/2021/03/06/opinion/sunday/public-toilets-united-states.html?action=click&module=Opinion&pgtype=Homepage


昨日はアメリカのいいところを書いたが、

日本の素晴らしいところは、本当にどこに行ってもトイレがきれいなことだ。

私が子供の頃はそうでもなかったけど、最近は公衆トイレもどこも本当にきれいになった。

2021/03/08

day 140

 


アメリカはことあるごとにカードを送る文化があり、スーパーにも文具点にも

かわいいカードがたくさん売られている。(安いのから1000円をこえるのまでピンキリ)

友達や家族だけではなく、職場の上司(会ったこともないトップの人)からも

送られてきたりする。


年賀状も賛否両論あるだろうけどはがきやカードを送り合う文化はいい習慣だと思う。

2021/03/07

day 139

 


今日はラボにはいかないと決めて、カフェで論文を読み

スーパーでチューリップを買い、少し近所を散策した。


ラボにいる日も幸せなのだけど、こういう日もあると幸せになる。

2021/03/06

day 138 Half of the world

 


地元で作られたというキャンドルを買ってみたら思いのほか香りがよく、

お気に入りになった。



昔、イラン のイスファーンには世界の半分があると言われたと聞いた。

それほど美しいという意味なのだが。

今アメリカにいて、ここで、私は世界のどのくらいをみているのだろうか。

多くても半分以下だ。


先日コロナワクチンに関するReview lectureがあった。ワクチンは中国でも、ロシアでも

開発されているのに、情報がないせいなのか、こちらで報道されるのは欧米企業の

作るワクチンの話ばかりだ。比較も何もできない。

そして偏見から、「中国製のワクチンなんて信頼できないよね」という話になる。


生命科学、それもグローバルな協力が必要な今回のパンデミックですらこの有様で

私の住んでいる場所から世界全体を見ること、特に中国や中東、ロシアといった国の

正しい情報を得ることは難しい。

中国で開発され、世界中に広がった白血病の治療や、ロシアで開発されたレーシック

などはこちらではどういった評価なのだろうか。


世界の半分も見ていない。

2021/03/05

day 137

 


セブンイレブンはアメリカから日本が輸入したものなのだけど、

健康志向という点では日本のセブンの商品はすごいなと思う。こちらはカロリー重視。


こちらのセブンイレブンのいいところは飲み物の種類が多い点。

あと薪が売っている。

「スーパー閉まっている!薪無くなったからコンビニいかなきゃ!」みたいな事態が

発生するんだろうか。


2021/03/04

day 136

 


アメリカにも食べやすいお菓子はあり、

このアーモンドクッキーに最近ハマっている。甘すぎず、サクサクでおいしい。

(そしてお手頃価格)



2021/03/03

day 135

 

生命の維持装置は多次元のベクトルで成り立っていると仮定しよう。

それぞれのベクトルはそれを構成する要素によって成り立ち、そうしたベクトルが無数に存在することで、イガグリのような(それだと3次元だが、多次元)構成をとっていると。

その上で、1つのベクトルがある方向に引っ張られたとすると、それを元に戻す力が働く。

それが恒常性を保つことにつながる。

引っ張られる力が弱ければ、元に戻す力も少なくて済む。

引っ張られる力とそれを元に戻す力は正の相関だろう。

常にどこかが引っ張られていれば、常に元に戻ろうとする力が働き、

それが生命としてのバランスを保つのに役立っている。

つまり何も引っ張られない状態は死であり、引っ張られる、それを元に戻そうとする

そのエネルギーのやり取りが生命の定義そのものである。


(すべては仮定である)

では、引っ張られる力が大きすぎて、元に戻れなければ生命はどうするのだろうか。

1つのベクトルがとんでもないところまで伸びてしまった。

元に戻せそうにもない。

とすると、その「場所」で微小なベクトルのバランスを作り出すしかない。

どうしたらそれが可能になるだろうか。

そういう事態に対応するためのシステムを生命は備えているはずなのだ。



「共存」と「多様性」

人でもそうだが、自分ではなんともしがたい困難な状況に陥った時には、

自分でなんとかせずに、人に助けを求めた方が案外すんなりと解決することがある。

ミクロな世界でも、同じことが起きるのではないか?

大きな変化、自分の存在を脅かすような変化が起きると、「他者」をあてにする。

この場合の他者は細胞内だとミトコンドリアや葉緑体になり、多細胞間だと、他の機能を持った細胞、種の間であれば他の動植物ということになる。

その結果、共存が生まれる。変化に対して強くなるために、自分とは異なるものと

共存する。

変化が大きい環境ほど、共存と多様性が生命の維持のために必要となる。


分子レベルでも同じことが当てはまるか。

変化を受けやすい細胞とは何か、

この仮説と、DNAやRNAからなるセントラルドグマはどう結びつくのか。

いや、結びつかないのか。


虚血再灌流のようなダイナミックな変化に対して、そもそもどういう方向の治療を

進めていくべきなのかについての考察。いや考察にもなっていないけど。




2021/03/02

day 134

 アメリカまで来て基礎研究をする意味はなんだろうかと考えてみた

どうだろうか。


何にせよ「意味」を探し出す時の状況というのは、何かを辛いと思っているのだろう。

日本が恋しいというわけではなく、先々を考えると答えが出ない。



2021/03/01

day 133

 


普通の車に取り付けるだけで除雪車に変身してくれる。

もうこの冬の出番は終わったと思いたい。


12月は日の入が4時30分ごろだったのに、もう1時間も伸びた。

日の出ている時間が長くなっている。本当に嬉しい。

夏には夜の8時ごろまで明るいと聞くから今から嬉しくなる。


こちらは空が広いし、公園もたくさんあるので、気温が高ければ、散歩しているだけで

気が晴れる。