2014/12/19

Comments of RIKEN, STAP cell


「今回の検証は、科学のやり方でない。犯罪者扱いは科学にあってはならない」

重い一言だ。 



科学は、そして医学は、性善説の上に立つ。
そこに失敗もある。リスクもある。 

今回裁いた側も、裁かれた側も、そして周りも深い傷をおった。

それをただ見て、非難する気にはなれない。




明日はくる。

時間がかかっても、また研究がすすみ、いつか今回のことが活かされる日を望みます。


2014/11/30

pump memo


読みたい論文のメモ

VADにおける臓器循環
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20642766

認知機能の面でVADは拍動流と無拍動流のどちらをとるべきか
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22153550


2014/11/04

RALP memo (anesthesia and complications)


low leg neuropathyについて 発生頻度 1.5%
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22515378

review of anesthesia
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22415437

ロボットとラパロでどちらが術後痛が少ないか 。結論はどちらも差がなかった。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16093986

pulmonary edema case report
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20650386

RALPの方が出血がすくなく病院滞在時間も短い
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19700296

年齢が高くなればなるほどEtCO2とPaCO2は解離していく。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23060976

その他
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20006260




2014/10/13

Intracranial hemorrhage after PCI


PCI後の脳出血にどう対応するか。この分野は最近エビデンスの更新があったのだろうか?

Anesthesiology,2014;121(3):644–653
Case Scenario: A Patient on Dual Antiplatelet Therapy with an Intracranial Hemorrhage after Percutaneous Coronary Intervention

Case: 59歳男性が、脳出血で救急搬送。2週間前に冠動脈狭窄に対してPCIを施行しDESを挿入されていた。GCSは15で問題なし。左小脳に29*18mmの脳出血を認める。アスピリンを継続し、クロピドグレルを中止してモニタリングを開始。12時間後のCTで血腫の増大はなく、1週間後にクロピドグレルを再開した。

ステント血栓の 発生頻度
BMSで 0.6% DESでは 3.6 % 。早期( < 30days)と晩期(30days - 1yr)のリスクは変わらないが、長期(1年以上 )の血栓のリスクはDESの方が高い。
このためPCI for ACSでは12ヶ月間はDAPT療法を継続することとなっている。
non ACSでのPCIではBMSで 1ヶ月、DESでは 1yrは継続することを勧告されている。

DAPT内服患者の外科手術のタイミング
BMSでは90日後が心合併症もおこらずbestとされている。この場合、アスピリンを継続しての施行が望ましい。
バルーン拡張術のみであれば、2週間後には手術可能であるが、アスピリンを継続しての施行が望ましい。

脳出血のリスク
大出血のリスクはアスピリン単独、アスピリン-チクロピジン、アスピリン-クロピドグレルでそれぞれ 1.8% 5.5% 6.2%となっている。最近注目されているチカグレロー(日本未承認)は、クロピドグレルと比較して大出血のリスクは変わらなかったものの、脳出血のリスクが高いとされた(0.34% vs 0.19%)。
脳出血のリスク自体は 0.3%程度と低いものであるが、55%が致死的な結果となるため予後は悪い。発生から最初の24時間で30%に血腫拡大が認められる。血腫の拡大による脳実質の圧迫による虚血、脳ヘルニアが危機的な状況を作る。

PCI後脳出血の管理
神経モニタリングと脳出血の広がりを防ぐことである。
・血圧管理 (sBP < 140)
・CTで血腫の広がりをチェック
・アスピリン、P2Y阻害薬の中止と循環器内科、脳外科、麻酔科への相談
・血糖管理 (BS < 180
・痙攣予防(全例に必要ではない)
・ICPモニタリング(GCS < 8の場合) 
抗血小板薬に対して血小板の輸血はすべきか
ガイドラインでは Class IIb とくに結果を変えたというRCTはない。急いで行う治療ではない

手術の適応と麻酔
出血がテント上でかつ 30ml以上の場合は手術を考慮する。
吸入麻酔薬は脳血管の拡張を を引き起こし頭蓋内圧を高めるが、1MAC以下の使用であれば問題ないとされている。しかしできれば吸入麻酔薬はさけるべき。

DAPTの再開
タイミングは個々の患者、症例によって異なるため、これと決められたものはない。





2014/09/29

Burn injury and fluid therapy

熱傷患者の輸液療法(とくに早期手術において)

◎日本皮膚科学会「熱傷診療ガイドライン」(2009年)では
 「初期輸液には、等張電解質輸液を使用することを推奨する.(B)」
 「コロイドの併用とhypertonic lactated saline(HLS)を初期輸液の選択肢の1つとして推奨する(C1)」
◎American Burn AssociationによるAdvanced Burn Life Support(ABLS)では
 「受傷後24時間以内は晶質液を用いる。TBSA 40%を超える患者では、受傷後24-48時間で膠質液を検討」

1. 早期手術とは
受傷後48時間以内 超早期切除術 熱傷ショック期 
                  Non functional ECFの増加。12時間で最大
受傷後5-7日以内 早期切除術 Refilling期から感染期
7日より後 晩期切除術 感染期から回復期

2. 晶質液輸液(アルブミン悪人説)の根拠となったエビデンス
1998年のメタアナリシスで晶質液とアルブミンを比較した結果、アルブミン使用群で死亡率が高かった。(BMJ. 1998 Jul 25;317(7153):235-40.)
このメタアナリシスの中に熱傷患者が対象のRCTが3編あり、アルブミン群で死亡率が高いという結論になった(Relative risk 2.40, CI 1.11-5.19)。しかしサンプル数はそれぞれ14,79,70。
発表も1978,1983,1995年と古い。1995年の論文は19歳以下の熱傷患者を対象に血清Albを2.5-3.5に維持するようAlbを投与した群 vs 1.5以下でAlb投与した群で死亡率、その他合併症にも差がなかった。(J Trauma. 1995 Jul;39(1):67-73; discussion 73-4.)
1983年の論文は平均28歳の熱傷患者を対象にAlb投与群と非投与群にわけたもので、Alb投与群の方で胸水が多かった。Albはすべて12時間以内に投与されている。(Ann Surg. May 1983; 197(5): 520–531.)

3. アルブミンおよび輸液量の検討
熱傷患者の低Alb ( < 2.0 g/dl)は死亡率と相関しているという後ろ向き研究。(Clinics (Sao Paulo). Jul 2013; 68(7): 940–945.)
大量輸液はFluid creep(輸液による組織変性)を起こす。(Ann Burns Fire Disasters. Jun 30, 2012; 25(2): 59–65.)
従来の輸液算定式( 4 ml/kg/%TBSA) は見直すべきではないか?という流れを受けて、2010年のABLS guidlineでは 2-4ml/kg/%TBSAとやや幅をもたせた設定となっている。
熱傷面積が広い場合は輸液量が多くならざるを得ない。
輸液の目標として日本皮膚科学会ガイドラインは尿量 0.5ml/kg/h (小児では1ml/kg/h )を目標としている。0.5ml/kg/h 以上ではない。0.5ml/kg/h以上であれば、輸液が多すぎる。

2013年のCochraneのReviewでは、HESよりアルブミンの方が死亡率のリスク比が少ない。今のところ使用するのならアルブミン。(Cochrane Database Syst Rev. 2013 Feb 28;2.)

hypertonic lactated saline(HLS) は熱傷面積 40%超える患者で効果を認めるが、管理が複雑


4. 輸血
日本の熱傷ガイドガイドラインでは触れていない。ABLSでは早期輸液療法には使用すべきでないが、no reliable guide と。
熱傷患者での輸血に関する後ろ向き研究。輸血は死亡率と感染率を増加させる。(Crit Care Med 2006; 34:1602–1607)よく読むと、手術中の輸血に関しては有意差なく、ICUでの輸血が死亡率と関連しているとしている。

熱傷施設へのインタビュー形式の調査では、年齢、熱傷面積によりtrigger Hbが異なる。
(J Burn Care Rehabil. 2004 Jan-Feb;25(1):71-5.)


参考文献:
1) 松永明 編 /症例で学ぶ新しい周術期の輸液管理」メディカルサイエンスインターナショナル2014
2) 池田弘人 編 /救急医学 増刊号 熱傷治療ガイド 2014/ へるす出版 2014

2014/07/29

DDAVP and Platelet activity


今日読んだ「心臓手術の麻酔」で心臓手術時の血小板減少にデスモプレシンが効果があるという記載があった。

そういえば国試の時に、von willebrand病でデスモプレシンが1st choiceと覚えた。
デスモプレシンはvon willebrand factorの放出を促進するため、 VIII因子が増加する。

しかし、von willebrand病以外でも効果はあるらしい。

脳出血患者において、デスモプレシンの有効性を調べたpaper
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25005444


心臓手術においてのpaper   1993年!
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8431122
2008年にreviewもあった。

止血効果を目的としたデスモプレシンの使用方法について
http://www.jsth.org/publications/pdf/tokusyu/20_3.289.2009.pdf
0.2-0.4mcg/kgを生食 100mlに溶解し、1時間程度かけて滴下。4−8時間の止血効果を得られると。静注用のデスモプレシンは1Aあたり4mcgなので、50kgだと3A12mcg程度投与することとなるのか。

日本では全くの適応外だが。

2016年追記
心臓手術術後にデスモプレシンが効くかのRCT
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/aas.12740/abstract;jsessionid=ADD1125403F38BA007E179E87DA765B7.f04t03


2014/07/17

peripartum cardiomyopathy


Case 22-2014  NEJM  July 17, 2014
今日発行されたNEJMのCase Issueがperipartum cardiomyopathyだった。 
NEJMは数年前にもCaseでこの疾患を取り上げている。

原因は不明であるが、プロラクチンが何らかの影響を与えていると考えられている。
(ブロモクリプチンが治療薬として効果があるため)妊娠および産褥期におこる心血管の損傷が引き金となって引き起こされるとする説がある。
定義としては、妊娠前には心不全がなかったものが、妊娠および出産後に突然の心拡大、心機能低下をきたすもの。EF < 45%となる。90%の症例が産後1週間以内に発症している。
罹患率は 1/300-1/3000妊娠。ハイチやナイジェリアでは罹患率高い。
鑑別疾患には ACS、解離、肺塞栓、心タンポナーデがある。

治療はpreload, afterloadを減らすこと。利尿薬、NTGの使用を考慮する。ブロモクリプチンの投与が効果があったとするRCTがある。 
予後は 50%が回復し、25%が心不全状態が慢性化する。25%は移植もしくは死に至る。


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これともう一つ、sepsis induced cardiomyopathyという概念もあり、これも妊娠中のsepsisでおこりやすいらしいが…