Case 22-2014 NEJM July 17, 2014
今日発行されたNEJMのCase Issueがperipartum cardiomyopathyだった。
NEJMは数年前にもCaseでこの疾患を取り上げている。
原因は不明であるが、プロラクチンが何らかの影響を与えていると考えられている。
(ブロモクリプチンが治療薬として効果があるため)妊娠および産褥期におこる心血管の損傷が引き金となって引き起こされるとする説がある。
定義としては、妊娠前には心不全がなかったものが、妊娠および出産後に突然の心拡大、心機能低下をきたすもの。EF < 45%となる。90%の症例が産後1週間以内に発症している。
罹患率は 1/300-1/3000妊娠。ハイチやナイジェリアでは罹患率高い。
鑑別疾患には ACS、解離、肺塞栓、心タンポナーデがある。
治療はpreload, afterloadを減らすこと。利尿薬、NTGの使用を考慮する。ブロモクリプチンの投与が効果があったとするRCTがある。
予後は 50%が回復し、25%が心不全状態が慢性化する。25%は移植もしくは死に至る。
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これともう一つ、sepsis induced cardiomyopathyという概念もあり、これも妊娠中のsepsisでおこりやすいらしいが…