2017/12/12

Monitored anesthesia in TAVI


とりあえずリンク。

1: Hosoba S, Yamamoto M, Shioda K, Sago M, Koyama Y, Shimura T, Kagase A, Tada N,
Naganuma T, Araki M, Yamanaka F, Shirai S, Watanabe Y, Hayashida K. Safety and
efficacy of minimalist approach in transfemoral transcatheter aortic valve
replacement: insights from the Optimized transCathEter vAlvular
interventioN-Transcatheter Aortic Valve Implantation (OCEAN-TAVI) registry.
Interact Cardiovasc Thorac Surg. 2017 Oct 31. doi: 10.1093/icvts/ivx355. [Epub
ahead of print] PubMed PMID: 29096029.


2: Pani S, Cagino J, Feustel P, Musuku SR, Raja A, Bruno N, Ursillo C, Arunakul
N, Poulos CM, Welljams-Dorof M, Roberts K, Torosoff M, Delago A. Patient
Selection and Outcomes of Transfemoral Transcatheter Aortic Valve Replacement
Performed with Monitored Anesthesia Care Versus General Anesthesia. J
Cardiothorac Vasc Anesth. 2017 Dec;31(6):2049-2054. doi:
10.1053/j.jvca.2017.04.005. Epub 2017 Apr 5. PubMed PMID: 28911896.


3: Neuburger PJ, Patel PA. Anesthetic Techniques in Transcatheter Aortic Valve
Replacement and the Evolving Role of the Anesthesiologist. J Cardiothorac Vasc
Anesth. 2017 Dec;31(6):2175-2182. doi: 10.1053/j.jvca.2017.03.033. Epub 2017 Mar
27. Review. PubMed PMID: 28676187.


4: Fröhlich GM, Lansky AJ, Webb J, Roffi M, Toggweiler S, Reinthaler M, Wang D,
Hutchinson N, Wendler O, Hildick-Smith D, Meier P. Local versus general
anesthesia for transcatheter aortic valve implantation (TAVR)--systematic review
and meta-analysis. BMC Med. 2014 Mar 10;12:41. doi: 10.1186/1741-7015-12-41.
Review. PubMed PMID: 24612945; PubMed Central PMCID: PMC4022332.


5: Kiramijyan S, Ben-Dor I, Koifman E, Didier R, Magalhaes MA, Escarcega RO, Negi
SI, Baker NC, Gai J, Torguson R, Okubagzi P, Asch FM, Wang Z, Gaglia MA Jr,
Satler LF, Pichard AD, Waksman R. Comparison of clinical outcomes with the
utilization of monitored anesthesia care vs. general anesthesia in patients
undergoing transcatheter aortic valve replacement. Cardiovasc Revasc Med. 2016
Sep;17(6):384-90. doi: 10.1016/j.carrev.2016.02.003. Epub 2016 Feb 9. PubMed
PMID: 27133500.

2017/12/06

JAMA 2017 prevention of SSI


JAMA に2017年論文ランキング(JAMAに掲載された論文のみが対象)があった。
1位が2017年7−8月にCDCから出されたSSIの予防に関する論文
https://jamanetwork.com/journals/jamasurgery/fullarticle/2623725

Core Section
【静注抗生剤の投与】
・皮膚切開時に非経口抗生剤が行われるべき 1B
・術前で上記以外のタイミングでの抗生剤の投与は推奨されない。
・帝王切開であっても、皮膚切開前に抗生剤を投与する 1A
・成人においては抗生剤の投与量は体重によって変わらない。
 たのRCTでは薬物動態に基づいて抗生剤の投与量を変更すべきとしているが、結論は出ていない。
・術中の抗生剤の追加投与について、術中の抗生剤の追加についてはそれがSSIを防いだとのエビデンスはない。薬物動態に基づいて追加投与すべきとしている団体もあるが、結論は出ていない(一番驚いた)
・術後にはたとえドレーンが入っていたとしても抗生剤を追加する必要はない。

【非静注抗生剤による予防】
・腹腔内の抗生剤溶解液での洗浄の効果と副作用はトレードオフであり、結論は出ていない。
・インプラント製剤を抗生剤溶解液にひたすことでSSIが予防できたとするRCTはない。
・抗生剤入りの軟膏やパウダーを使用することは意味がない。1B
・autologous platelet rich plasma(自己血高濃度血小板血漿)はSSIの予防のためには不必要である。 II
・triclosan coated sutureの使用を検討する。(バイクリルプラスとか。)
triclosan coated sutureのSSI予防に関するメタアナリシス
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29043582
・antimicrobial dressing の使用は検討しても良いかもしれない。

【血糖コントロール】
・術中の血糖値は200mg/dlを超えないようにする 1A
・SSIを予防できる最適A1Cについての研究は今の所ない。

【体温管理】
・normothemiaを保つ 1A

【酸素化】
・FiO2をあげることによるリスクベネフィットはトレードオフである。
・呼吸機能が正常な人であれば、FiO2をあげることはSSIの予防に繋がるかも。
・気管挿管をしない患者で、術中に酸素マスクを使用して酸素を投与することにはリスクベネフィットがありトレードオフである。
・呼吸機能が正常な人に術後に酸素マスクを使用して酸素を投与することにはリスクベネフィットがありトレードオフである。
・SSIを予防するための術後の酸素投与量、期間については結論は出ていない。

【消毒】
・手術を受ける患者は前日の夜か当日にシャワーに入り、石鹸で体を洗うべき。
・クロールヘキシジン入りの石鹸や消毒液でのシャワー、バスの使用については議論があり、トレードオフ。
・禁忌がなければアルコール入りの消毒液で術前に消毒すべき
・SSI予防のためのシーリング剤をしようすべき
・plastic adhesive drapes(ヨードを塗ったうすーいシートなど)はSSI予防には不必要。
・閉創前に皮膚に消毒をし直すことはリスクベネフィットのトレードオフである。

【その他】
・TKAが人工関節のなかで最も感染が多い。
・SSIの予防のために輸血を制限することはない
・ステロイドの全身投与はリスクベネフィットでトレードオフの関係。
 (=ステロイドの全身投与がSSIのリスクを増やしているとの結論は出ていない)
・創部へのステロイド投与もリスクベネフィットはトレードオフ。



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なかなか昔の習慣を廃止するのは厄介だと思う。
術後も抗生剤をドレーンが抜けるまで投与し続ける施設のなんと多いことか。

WHOガイドラインのようにFiO2 80%にすべきとか無茶なことを言わないのはCDCのいいところだと思う。

2017/12/01

心臓手術における輸血


昨日のNEJMから。
high-moderate risk な心臓手術に対して制限輸血 Hb < 7.5 か、標準輸血 Hb < 9.5を行うべきかのRCTが出ていた。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1711818
Restrictive or Liberal Red-Cell Transfusion for Cardiac Surgery

n = 5243
primary outcome: death from any cause, myocardial infarction, stroke, or new-onset renal failure with dialysis

result of primary outcome:
制限輸血群: 11.4%  vs 標準輸血群 12.5%  odds ratio 0.9%

非劣性を示せたとのことであり、輸血使用量が少なくても非劣性であれば
輸血しない方が良いとの結論になるか...

しかし、心臓手術ではRBCというより、凝固因子の方が出血イベントに大きく関わるのではないか...

TRICS III  trial

2017/11/27

Non cardiac surgery after PCI


PCI後に非心臓手術を受ける患者さんというのは結構多いものだと感じる。

周術期に関して論じる前に、昨今PCI後の抗血小板療法及び抗凝固療法のガイドラインが
大きく変わっている。


WOEST trial
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23415013
 2013年にLancetに登録されたstudy PCI後の患者にDAPT vs DAPTプラス抗凝固療法を加えた3剤療法で比較し、3剤療法がMACEの発生を抑えるか?をみたRCT。
結果MACEの発生率は変わらなかったが、出血イベントが増えた。
この結果、DAPTがもっとも良いとの方向ができた。


PIONEER AF-PCI ClinicalTrials
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1611594#t=abstract
しかし、Afibがある場合は抗凝固療法の方が脳梗塞の発生が抑えられることは既知のことであり、ではAfibがあってPCIを行なった場合はどのような治療が良いのか?
ということで2016年にNEJMにそのトライアルの結果が出た。
DAPT + リバロキサバン vs DAPT + ワーファリン での比較で DAPT + リバロキサバンの方が出血イベントが少なかったと。
ワーファリンとNOACの単剤比較でもNOACの方が出血イベントが少ないのだから、まあ妥当結果な気がする。しかしNOAC については脳出血イベントは減るが、消化管出血イベントは増えるのか...?

そして2016年、AHAからPCI後のDAPTの継続推奨期間についての改訂が出た。
http://circ.ahajournals.org/content/early/2016/03/28/CIR.0000000000000404
2016 ACC/AHA Guideline Focused Update on Duration of Dual Antiplatelet Therapy in Patients With Coronary Artery Disease: A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Clinical Practice Guidelines
非心臓手術を受ける患者では、DESで最低3ヶ月、BMSで最低1ヶ月となり、DESでかなり短くなった。


今回読んだ論文はPCI後に3剤併用療法中に非心臓手術を受けた場合のMACE及び出血イベントがDAPTのみの患者と比べてどうであったか?というもの。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27734083
World J Surg. 2017 Feb;41(2):423-432. doi: 10.1007/s00268-016-3725-5.
Triple Antithrombotic Therapy and Outcomes in Post-PCI Patients Undergoing Non-cardiac Surgery.
すごいマイナーな雑誌なきもするけど、内容は面白かった。PCI後の患者で3剤併用療法をしているのは、5%程度だったとの疫学も。
                     Triple群  DAPT群
MACE            11.3%            4.9%
bleeding          27.4%           13.2%
   event
Triple群の劣性である。

今後はどの組み合わせになるかわからないが、今後手術を受けるにあたってどんな抗血栓薬をどの期間飲んで来るかについては、ちょっと流動しそうだ。






2017/10/23

brain injury and Extubation



ASA in Boston

Severe brain injuryの患者では手術室で抜管しないことが多いが、抜管をトライできる場合は
トライした方が良い。
しかし脳卒中を起こした患者の37%が再挿管されているとの報告もある。
では抜管の成功条件はなんであろうか?

Anesthesiology. 2017 Aug;127(2):338-346. doi: 10.1097/ALN.0000000000001725.
Extubation Success Prediction in a Multicentric Cohort of Patients with Severe Brain Injury.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28640020

In the multivariate analysis, four features were associated with success the day of extubation: age less than 40 yr, visual pursuit, swallowing attempts, and a Glasgow coma score greater than 10. In the score, each item counted as one. A score of 3 or greater was associated with 90% extubation success.

この因子を抜管の条件とするのはちょっと問題があるが、因子としては面白い。

また、今年Trauma brain injuryの新しいガイドラインが出たようで、そのreviewが
面白かった。
https://braintrauma.org/uploads/03/12/Guidelines_for_Management_of_Severe_TBI_4th_Edition.pdf

自分が前に書いたこの記事も参考
https://mmarico.blogspot.jp/2013/10/unplanned-reintubation.html

2017/10/09

The type of anesthesia for TAVI


以前にTAVIの麻酔方法の世界分布(といっても欧米のみ)の論文があったが、ギリシャからreview論文があった。

Cardio-anesthesiology considerations for the trans-catheter aortic valve implantation (TAVI) procedure.
Hellenic J Cardiol. 2016 Nov - Dec;57(6):401-406. doi: 10.1016/j.hjc.2016.10.001. Epub 2016 Oct 6.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=28375080

アテネ大学からのreview article
reviewというか、エッセイのような...
2009年から2016年までに400件のTAVIをおこなっており、当初はGeneral anesthesia(GA)であったが、Localに変遷していった(いつ頃かについての記載なし)
TF以外のアプローチではGAを用いるが、TFではすべてLAで麻酔をおこなっているとのこと。
以下にLAとGAについての比較
麻酔方法によって死亡率には差を認めなかった。
また弁に関する合併症については麻酔方法によって差があったとの研究はない。
LAの方が入院期間が短く、血管収縮薬についても少ない傾向が報告されている。
LAからGAへの変更はカテ室よりもハイブリッド室のほうが行いやすかった。
LAの最大の特徴は患者の神経学的兆候をリアルタイムにみることができることであり、これがstrokeの早期発見につながっている可能性がある。(そもそも初期においてはSAVRよりTAVIのほうがstrokeの発生率が高く、これをいかに防ぐかが問題であった。しかし最近はそうでもないようだが)
LAの方がAKI の発症リスクは低かった。GAの方がAKIガ多い理由については術中のhypotentionが原因ではないかとの研究がある。
ペースメーカーの挿入率については差を認めなかった。

AKIについての論文いろいろ...
Clinical impact of acute kidney injury on short- and long-term outcomes after transcatheter aortic valve implantation with the CoreValve prosthesis.
J Cardiol. 2015 Jul;66(1):46-9. doi: 10.1016/j.jjcc.2014.09.009. Epub 2014 Nov 6.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25454207

Acute kidney injury after transcatheter aortic valve implantation: incidence, predictors and impact on mortality.
Arch Cardiovasc Dis. 2014 Feb;107(2):133-9. doi: 10.1016/j.acvd.2014.01.002. Epub 2014 Feb 17.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24556191

2017/10/05

血小板過多・減少状態における開心術・人工心肺・ヘパリン管理


本態性血小板増多症についてのCase reportが多いが、最近はITPの治療でも、
ステロイドや脾臓摘出が効果なければ、血小板造血刺激因子の皮下注をおこなっており、
このために血小板が増多する。こういった患者さんにおける人工心肺を用いた
回診術ではどのような注意が必要か?

以下はメモ

A Novel Approach to Essential Thrombocythemia and Cardiac Surgery
http://www.annalsthoracicsurgery.org/article/S0003-4975(16)31133-X/fulltext
2017 年3月にでたCase report。 血小板数が163万/uLと増多しており、CABGが必要となった患者に対して、手術前に75万まで減らして手術をおこなった。ヘパリンの効果にはHMS Plus(メドトロのpoint of care ヘパリンの血液濃度が計測できる)を用いて定量的な測定をおこなった。血小板75万の時点での適正ヘパリン濃度は4.9unit/mlであり、この濃度となるようにヘパリンの投与を管理した(CPB中)。プロタミン投与についてもHMSのガイドラインに従っておこなった。CPB離脱後より非チエノピリジン系の静注型P2Y12阻害薬であるcangrelor(日本未承認)を投与し、血栓予防に努めた。 1PODに抜管、とくに合併症は認めなかった。

過去の症例報告からも、血小板数が40万/uL以下で手術を受けることが推奨されており、80万/uL以上となると、合併症が増加する。手術前に80万以下にすることが肝要であると。


本態性血小板増多症の症例報告 2014年
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4189360/


ITP患者のCABGの症例報告
Cardiac surgery in a patient with immunological thrombocytopenic purpura: complications and precautions.
Ann Card Anaesth. 2013 Apr-Jun;16(2):147-50. doi: 10.4103/0971-9784.109774.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23545873
ITP患者においては、出血のリスクもあるが、ステロイドによる治療の合併症として血栓症、アテローム硬化症も多く、その管理についての報告は少ないと。
この報告は血小板減少での報告。