2019/12/08

association between stroke and hypotension in cardiac surgery



Defining an Intraoperative Hypotension Threshold in Association with Stroke in Cardiac Surgery.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29889106

Anesthesiology. 2018 Sep;129(3):440-447.

解析の方法がとても気になった論文 オタワ大学から

心臓手術時の低血圧の持続が術後の脳卒中と関連があるかをみたコホート研究

2009-2015までの心臓血管手術(CPBを用いた)を受けた患者を対象とし、
術中の低血圧を調べた。血圧はカテゴリー化し、MAP  <55  55-64  65-74  とした。
primary outcome 術後脳卒中
propensity score adjustmentを併用したロジスティック回帰モデルを使用。

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しかし血圧は継時的なもので、低い時間帯もあれば高い時間帯もあるでしょうに
というところをどういうふうに調整するかがとても気になった。

結果
登録人数は 7457人 15秒ごとに血圧は自動的に収集されている。
人工心肺前、中、後で上記のどの血圧カテゴリに入っているかをランク付けした。
propensity matchingは
年齢、性別、BSA、EF、高血圧、心不全、末梢血管障害、Afib、肺高血圧、心膜炎の有無、心筋梗塞の有無、脳卒中の既往、内頸動脈疾患の有無、糖尿病、腎障害、透析の有無、手術内容、operative priority(?)、手術前の心停止の既往、CPB時間、CPB中の最低Ht、輸血量、トランサミン使用量
でマッチングした。

non parsimonious multivariable logistic regression modelを用いて脳卒中のリスク因子を洗い出した。先行文献からの脳卒中のリスク因子は
年齢、性別、TIAの既往、脳卒中の既往、内頸動脈疾患の有無、高血圧、糖尿病、再手術、CPBの時間、術後のAfib、複合手術であった。

これらのリスク因子に対して血圧が交互作用として働くことを検証するために今回の解析を行った。

感度分析
1)最も長い血圧低下時間とStrokeとの関連を調べた。
2)またpre post CPBはどちらも拍動血圧であるので、これらを統合した解析も行った。
また
3)低血圧の総時間についても解析を行った。
4)域値の検討を行った。麻酔導入前の血圧からの下げ幅がどの程度であったかと結果との解析を行った。

結果、脳卒中はn=111出会った。

Table 1で患者属性の比較
Table 2でそれぞれのMAPカテゴリの頻度(min)を比較
(ここまでは調整されていないcrude dataでの比較)
Table 3 matchingさせた場合に 10minの低血圧がORをどれだけ上げるか(下げるか)の比較。

#  しかし何を基準としているんだろう。 MAP > 75 がOR 1.00なのか? 

Table 4 多変量解析 このテーブルは面白くて低血圧が起きているのがCPB中だとORが高く出ている。また高血圧の既往があると、脳卒中になりやすいという結果も出ている。
New onset of Afibも高い

Table 5 Table 6はそれぞれ感度分析

CPB中は脳の代謝が低下していても、血圧は維持する必要がありそうだと。

この論文面白いな。