2019/12/08

New anti-opioid system


NEJMの clinical implications of basic researchに載っていたもの。

Scienceの2019 Sepに掲載されたこの論文の紹介。

https://science.sciencemag.org/content/365/6459/1267.long


オピオイド作用の増強について、新たなメカニズムを見つけたという報告。
C. elegans に人間のmu opipod 受容体発現させる。そしてモルヒネを投与し、
これらの線虫の中で、opioidに過剰反応するものを選択していき、
その中でも反応が早く、リカバリーも早い線虫を選択、遺伝子変異を調べてみた。

egl-19

frpr-13

の2つの遺伝子変異が確認された。frpr-13はGPR139受容体と関連している。
frpr-13により、mu opipod 受容体の活動が活性化することが明らかとなった。
GPR139受容体のアゴニストにより、モルヒネの作用は減弱した。
GPR139受容体のk/oマウスではモルヒネの作用が増強した。

GPR139受容体はGタンパク結合受容体の1つであるが、orphanとされその機能がわかっていなかったが、この報告により、その作用が明らかとなった。

アゴニスト薬の開発により、オピオイド中毒に対する拮抗薬の開発につながるかもしれない。


これも面白そう。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31435015