2019/08/13

e-learning improve outcome in surgical recovery



Patient engagement and reported outcomes in surgical recovery: effectiveness of an e-health platform.
J Am Coll Surg. 2013 Oct;217(4):648-55
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23891066


【背景】
近年、術後の回復を高める手段として、患者教育、患者参加、エンパワーメントの効果が注目されている。そこで、本研究ではMayo Clinicで開発した術後自己評価ツールを使用、その達成率と患者の自己評価が退院日とどのように関係しているかを探索した。

【方法】
Mayo Clinicに予定心臓手術のために入院した50歳以上の患者を対象とした。iPad (Apple)を使用し、術後1日目から退院まで毎日自己評価をつけてもらった。評価モジュールは次の3つである。
1. Early Screen for Discharge Planning (ESDP)  Table 1参照 4つの質問でスコアリングし、10点以上であれば自宅独歩退院が難しくなんらかのサポート必要との診断(これは術前1回のみ入力)
2. I-MOVE 毎日どの程度動くことができたかを評価する。(術後、退院するまで毎日)
3. Pain and Discomfort score    1-10のペインスコア (術後、退院するまで毎日)

【結果】
185人が参加の意思を表明したが36人がその後辞退した。残りの149人から得られた結果を評価した。
平均年齢は69±9歳で平均入院日数は5.3±1.4日であった。E-health評価の達成率は97%。Day1の達成率は100%だったがday4,day5が低かった。より早期にI-MOVEの得点が高かった群では入院期間が短かった。しかし痛みスコアについては入院日数との関連はなかった。

【考察】
もともとこの研究はどの程度の患者がこのプログラムを達成してくれるかを評価するために行ったパイロットstudy出であったが、平均年齢68歳という高齢にも関わらずiPadを用いた自己評価ツールの達成率は高く、現在の高齢者はコンピューターリテラシーも高いことがわかった


2013年の論文ということは、おそらく2010年くらいの時にはみんなリテラシーがあったということである。
2000年頃のインターネット社会と比べて、今はユーザーインターフェースも発達し、本当に使いやすくなっている。そして60代以上の世代もみんな好奇心旺盛である。