2019/08/11

心エコーの基本 Basic of echocardiogram


雑誌をパラパラと読んだので、重要な点だけmemo

<計測以前に>
心電図を読んでからの心エコー
 広範囲陰性T波:局所虚血を認めなければ心尖部肥大型心筋症を疑う
 不完全右脚ブロックと右軸偏位はASD、左軸へにはAVSDを疑う。シャントを見逃さない

計測時の血圧
ASでLow F/Low GのASを診断するためには、検査時の収縮期血圧は140以下が必須
 (PGを過小評価してしまうため)
左室拡張能の測定でもsBPは140以下が望ましい。

ダイナミックレンジ
数値が高いほど細かな濃淡となり、柔らかい画質。下げると協会がはっきりする。心内膜面を見たい時は下げると良い。

パルスドプラ
僧帽弁におけるサンプルボリュームの位置は逆流の吸い込み口のやや手前。入射角度は27度未満であれば、血流速度を5%未満の誤差として算出可能。

<計測>
左房
左房容積 35ml/m2以上を左房拡大としている。これが最も予後予測として正確。
左房の前後径は収縮末期の一番拡張しているところでとる。

左室
左室径は僧帽弁の先端部のレベルで長軸に直交する短軸径でとる。測定はLeading edge to leading edgeでとる。
左室肥大 男性6-10mm 女性6-9mm 11mm以上で肥大

大動脈径
弁輪は収縮中期だがバルサルバより大動脈側は拡張末期で。全てのviewを同じところでとってはいけない。

右室機能
RV s' > 9.6cm/sec  TAPSE < 17 で正常。TRが重症だとs'が高く出てしまい、右室機能を過大評価してしまう。TEPG > 36 mmHg単独で肺高血圧を疑う。

拡張障害
拡張障害の診断は以下の4つの項目のうち、3つ以上を満たすこととされている。
E/e' > 14
septal e' < 7  or lateral e' < 10
TRVmax > 2.8m/sec
LAVI > 34ml/m2
ただし、PM挿入患者、IABP使用、左脚ブロックではこの評価はできない。また年齢を経るに従ってe'は低下するため、これを加味した評価が必要である。