2019/01/13
無気肺を防ぐ最適PEEPは人によってかなり異なるらしい。
Individual Positive End-expiratory Pressure Settings Optimize Intraoperative Mechanical Ventilation and Reduce Postoperative Atelectasis.
Anesthesiology. 2018 Dec;129(6):1070-1081
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30260897
ブラジルからの報告
最適PEEPに個人差がどれだけあるか?それを最適化するためにelectrical impedance tomography-guided PEEPが有用であるか?を見た研究。
n=40なので、数が少なくていい研究ができないよ。。。という言い訳はできないな。
この研究で明らかとしたいことは
1) 個々人の最適PEEPを明確にすること
2) electrical impedance tomography(EIT)-guided PEEPの有用性を明らかにすること
40人の内訳は20人がラパロ、20人が開腹手術の患者。
麻酔導入後、BASEでPEEP 4 その後EITで決定されたPEEPとリクルートメントを行い(ここまではみんな同じ)、その後それぞれをramdomにPEEP 4で管理する群とPEEP-EITで管理する群に分けた。
EIT-PEEPを計測するためにはEITベルトを胸部に巻いて、インピーダンスを計測するようだ。
EITに関する記事
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsicm/23/6/23_675/_pdf
https://kenkyuukai.m3.com/journal/FilePreview_Journal.asp?path=sys%5Cjournal%5C20120523133926-83CF7C8E825B618D9952752533B88098BD6A3BF7882B9ECF91A465E38EAC56CE.pdf&sid=507&id=202&sub_id=2558&cid=471
結果、EITで計測した最適PEEPは6-16 (median 12) cmH2Oで EIT-PEEP群では有意に術後の無気肺が少なかった。
また、 EIT-PEEP群では血液酸素含有量が多かった。血圧には差を認めなかった。
PEEPを最適化するのに、もっと簡便な方法はないかしら。
EIT巻くのは外科医の協力が不可欠だけど....