2016/06/05

Obstetric anesthesia in USA

A&Aにアメリカでのここ30年の産科麻酔に関わる報告が載っていた。

http://journals.lww.com/anesthesia-analgesia/Abstract/2016/06000/Obstetric_Anesthesia_Workforce_Survey___A_30_Year.33.aspx

日本とはかなり状況が違うなと...

1981年から2012年まで10年ごとに調査している結果の報告。
分娩施設を年間 1500以上の分娩を扱う病院、500-1500、500以下の3つに分類してその動向を調査している。

全体としては、
小規模病院では認定麻酔看護師による麻酔の実施率が増加している(68%)
区域麻酔がより多くの施設で実施可能となっている。
経膣分娩で麻酔なしに行うのは9-14%しかない。71%が硬膜外麻酔を実施、15%がCSEを実施している。
帝王切開の麻酔方法はspinal onlyが大多数。予定C/Sの75-88%がspinal onlyである。
予定C/Sの全身麻酔率は3%、緊急C/Sの全身麻酔率は14-19%。
Epiduralは予定で13-16%で緊急では40%程度となっている。

産科学会が帝王切開率の低減を推奨しているため、TOLAC trial of labor after cesarean が推奨されているが、緊急C/Sのスタッフ配置がされていない小規模病院ではこれが難しくなっている。

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C/Sではない分娩での麻酔はほとんど日本では浸透していない。
これって麻酔科医の数だけの問題なんだろうか?