2016/05/22

TAVIにおける循環動態管理 case report

読んだ論文はメモしないと忘れる。

CASE 1-2016 Problem-Solving in Transcatheter Aortic Valve Replacement: Cardiovascular Collapse, Myocardial Stunning, and Mitral Regurgitation.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26119409

症例カンファ
91yo F severe AS → TAVI  23mm Sapien
rapid ventricular pacing (RVP)でdeploymentを実施した。
バルーン拡張RVPの終了時にmild ARを認めた。その後Sapien挿入時のRVPでは平均血圧は40にまで低下。deployment後に徐脈と血圧低下が遷延し、severe MRを認めた。
ボスミンのボーラスを行い、またIABPを挿入した。
IABP挿入後も血圧は上がらず、ARは増悪した。TEEでSAMによるLVOTOを確認し、volume
負荷とカテコラミンの中止により、血圧は戻って来た。

TAVI後の心室のstunningはRVP後によく起こることであり、早急なカテコラミンによるサポートがいつ用である、しかし、このカテコラミンがSAMを起こすこともある。
LVOTOのリスクファクターは以下の通り。
LVED径 < 4,2cm  中隔と後壁の壁厚比 > 1.5 僧帽弁の前尖後尖比 < 1.3 C-sept < 2.5cm
ASで心筋肥大しているとなりやすい。
またRVPで心筋のO2バランスが崩れるため、心筋肥大している症例ではその後の立ち上がりが悪いこともよく起こる。
徐脈はさらに心筋O2供給を低下させるため、PAカテのpacingを用いるのも1つの手である。