2016/05/15
INTERMACS annual repot 2015
2015年12月に発表INTERMACS report。毎年発表されている。
とりあえず、読んだ論文はまとめないと忘れる。
Seventh INTERMACS annual report: 15,000 patients and counting.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26520247
USAにおけるVAD装着患者に関する年間報告
2006年から2015年の間に15000人を超えるVAD挿入症例が報告された。以下羅列。
定常流のLVAD単独症例が最も多く11672人、定常流のBiVADが358例、
TAHは301例ある。残りは拍動流型。90%の患者はLVAD単独である。
VAD挿入は2008年から2014年にかけて顕著に増加したが、2014年にプラトーに達した。
46%がDT(destination therapy)で30%がBTT(bridger to transplant)、23%がBTC(bridge to candidacy)である。BTTで登録された患者の30%が1年以内に移植を受けている。
VAD挿入時に移植登録されていない患者では1年以内の移植率は20%程度である。
LVAD単独は、BiVADと比較して予後はよい(BiVADの1年生存率は50%)。
ポンプの種類によって(定常流か拍動流か)での予後には差がない。
BiVADとTAHでの比較ではTAHの方が若干予後がよかった。
BTTとDTで比較すると、DT患者の方が予後は悪い。
手術回数での比較では手術回数が1回と2回でも差をみとめ、また3回は著しく予後が悪くなる。
VAD装着後のQOLは挿入前よりもすべての群で改善していた。
INTERMACS level 1でのVAD挿入も15%あった。
VAD装着時のINTERMACS levelによって生存率には差はほとんどなかった。
ただ、年齢が65歳以上になると、Level 1,2はLevel > 3と比較して死亡率が高くなる。
Levelによる死亡原因には差を認めなかった。最も多い原因はneurologic event(18.0%)で次に多臓器不全、感染と続く。
PediMACS 小児のVAD症例結果
USAで251例が登録されており、5歳以上が50%。ほとんどが定常流である。6ヶ月生存率は90%、12ヶ月生存率は60%である。
MedaMACS 外来心不全患者へのVAD症例結果も報告されている。