かなりばらつきがあることが知られている。 35-130ml/kg程度のばらつきがあるようだ。
Harvard medical schoolのDr. Hilberath(発音はわからない…)が面白い論文2本出していた。
Blood volume measurement by hemodilution: association with valve disease and re-evaluation of the Allen Formula.
Perfusion. 2015 May;30(4):305-11. doi:
心臓手術を受ける患者でのCPBプライミング時の希釈を利用したTBV
AVR, CABG, MVP/MVRの患者で比較すると、AVR, CABGの患者に比べてMVP/MVRの患者ではTBVが多い傾向にあった(43-53ml/kg vs 70ml/kg)
また、TBVの計算にはAllen's formulaが使用されるが、心臓手術を受ける患者ではこの公式に当てはまらない場合が多く、modifiedした公式を使用すべきとしている。
Blood volumes in cardiac surgery with cardiopulmonary bypass.
Perfusion. 2015 Jul;30(5):395-9.
これは疾患別に分けていないけど、ほぼ同じ内容。
TBVを正確に把握する必要性として、ヘパリンやカテコラミンの投与量への影響、不必要な輸血の軽減、人工心肺装置の適切な選択(リザーバーを何Lにするかなど)をあげている。
MRやMSの人はどちらかというと、心不全治療として術前に利尿薬でかなりしぼられてきている印象があるのだが、これも国や病院が異なると違うののだろうか。
CBP前のヘパリン投与量も体重*300単位で決めることが多いが、TBVに基づいた投与量の方が正確なんだろう。