2014/05/20

ロクロニウムとベクロニウムの違い


今働いている病院は、ロクロニウムとベクロニウムがどちらもある。

たいていの外から来た先生は、「マスキュラックスなんて最近使ってないわ〜」と。
全く使ったことがない先生も多い。私も外勤先、初期研修医先含めてマスキュラックスを
見たことない。

効くのが早い。蓄積しない(代謝されないまま排泄)。確実なリバース。。。
とロクロニウムの方が利点だらけにも見えるが、
海外ではそこまでロクロニウム優位に使われているわけではなく、
半々程度らしい。

アナフィラキシー
アナフィラキシーはロクロニウムの方が断然多い。
しかもロクロニウムでアナフィラキシーを起こすと、ベクロニウムにも感さされてしまうことがある。
日本での発表では、周術期のアナフィラキシーの半数以上がスガマデクスとロクロニウムで起きている。(n=22)と少ないのだが。
オーストラリアの調査では、サクシニルコリンとロクロニウムのアナフィラキシーの発生率は同党で 1/2000件程度であると。


でもロクロニウムはリバースできるから〜と、ルーチンに持続でOpe終了まで使って
必ずスガマデックスでリバースするというのは、とても抵抗がある。

ロクロニウムは血管痛があるが、ベクロニウムにはないのだろうか?
それもこの前後輩と麻酔をかけていて、とても疑問に思った。2019年4月追記

2019年追記
この文章を書いた当時、アナフィラキシーが起きた時、
(まあ膨疹程度を想定していたのだろう)、H2ブロッカーなどヒスタミンブロッカーを投与することを書いていたのだが、今読み返して、あほだったなぁと思う。
アナフィラキシーで血圧が下がったら、迷わずエピネフリンを注射すべきなのに。