Preoperative β-Blocker Therapy and Stroke or Major Adverse Cardiac Events in Major Abdominal Surgery: A Retrospective Cohort Study
周術期のβブロッカーが脳梗塞のリスクとなるかについてのRetrospective cohort study
患者 204,981 patients who underwent major abdominal surgery
3群比較(β blocker naive、chronic β blocker、β blocker initiation)
initiationは60日以内のβblockerの使用と定めた。
アウトカム 入院中の主要心血管イベント
結果 The overall frequency of major adverse cardiac events was 1.3%
結局のところ3群で差はなかったと。
この議論の発端となったPOISE studyはβブロッカーを投与した群の方が周術期のMIは減少したものの、acute strokeのリスクが高く、血圧も低くなったというもの。この時に投与されたβ blockerの量はかなり多かったので、そりゃ血圧管理が大変になるだろうさというものであった。
このような大規模後ろ向き研究での結果は、臨床医がβブロッカーを適切に使用しているという証拠にはならない。propencity scoreでマッチングさせても合併症が変わらないのであれば、むしろβブロッカー投与しなくてもいいんじゃないの?という結論にもなりかねないが、それはRCTを待たなければいけないか。
Perioperative Supplemental Oxygen and Postoperative Nausea and Vomiting: Subanalysis of a Trial, Systematic Review, and Meta-analysis
https://pubs.asahq.org/anesthesiology/article/138/1/56/137193/Perioperative-Supplemental-Oxygen-and
30% O2と80% O2で術後嘔吐の頻度は変わるか?
結論としては変わらなかったと。
Ultrasound-guided Percutaneous Cryoneurolysis to Treat Chronic Postamputation Phantom Limb Pain: A Multicenter Randomized Controlled Trial
切断後の幻肢痛に対するCryoneurolysisの治療効果をみたRCT
すでに幻肢痛が慢性痛となっているような症例で、大腿神経、坐骨神経に対するCryoneurolysisの治療効果はなかったが、切断部位によってはより疼痛を惹起、もしくは軽減するという相反する結果となった。
cryoneurolysisを行う神経と痛みに関係している神経を一致させることが治療成功の鍵なのかもしれない。