夜7時30分 写真より数倍綺麗な夕焼けだった。
根を詰めすぎると、俗にいう「カリカリ」モードになり、批判的な、懐疑的な思考が研ぎ澄まされていく。
自分の研究に対してそれは良い方向に働くのだが、
他人の研究に対しては寛容になった方がいい。
しかしそれって無関心と紙一重ではないか? 別に自分の研究じゃないからいいやと
思って指摘しないことがいいのか、まあ誰から指摘されるかも重要だろうし、
根詰めすぎている時は黙っていた方が得策なのかもしれない。
夜7時30分 写真より数倍綺麗な夕焼けだった。
根を詰めすぎると、俗にいう「カリカリ」モードになり、批判的な、懐疑的な思考が研ぎ澄まされていく。
自分の研究に対してそれは良い方向に働くのだが、
他人の研究に対しては寛容になった方がいい。
しかしそれって無関心と紙一重ではないか? 別に自分の研究じゃないからいいやと
思って指摘しないことがいいのか、まあ誰から指摘されるかも重要だろうし、
根詰めすぎている時は黙っていた方が得策なのかもしれない。
肌寒くなってきたボストンの日曜日。
実験の合間に線形代数と図形・関数の勉強をしている。
Rでどうやって図形が書けるのかなと調べていた。
http://www.f.waseda.jp/sakas/R/Rgraphics17.html
このサイトいいな。
確率論的 stochastic ばらつきを組み入れて、多次元のベクトルからの解が図式化できることが
目標(?)
NYTより
https://www.nytimes.com/interactive/2021/us/covid-cases.html
この8月、私の働く病院でもコロナ患者数が増えていて、
ワクチン摂取も終わったのに...と思っていたところだったが、
全米のグラフでは結構ひどいことになっている。
7月、コロナは終わった!というお祭り騒ぎの影響が8月にきたのだろうか。
このグラフから、あと2,3年はこの状況が続くと思い知った。
であるならば、研究に邁進しよっと。
アメリカのWhole foodsには「Mochi」という商品がある。
日本の雪見大福のような商品で、薄皮のモチの中にホイップクリームとアイスが
入ってる。1個2ドルくらい。雪見大福なら2個入って120円くらいなのに。
いやそこはアメリカでMochiを売ってくれていることに感謝するべきか。
今日、ラボの人から「あげるよ」といってもらってしまった。
え〜 結構高いですよこれ、でも美味しい。幸せ〜
これであと1日頑張れそう。単純なので、こういうことが1つでもあると嬉しくなる。
帰りにハーボード大学でも散歩して帰ろうと思ったら、
なんだかものすごい人がいる。
何事かと思ったら、今日がオリエンテーションだったようだ。
アメリカは9月が新学期。まだあどけないティーン達の楽しそうなこと。
学生の街が戻ってきたといった感じだろうか。
去年はだいぶ閉鎖されていたようなので、私もこんなに学生を見るのは初めてだ。
今日は思いの外、生産的だった。primary neuronもうまくとれ、IHCの結果も美しく、
WBもよかった。
そして神経細胞の染色の結果を見れば見るほど、謎が深まったのだが、
ま、明日考えようと思って帰ってきた。
こういう日は明日が来るのが楽しみになる。
日曜日、ニューイングランドでは数十年ぶりにハリケーンがきた。
ニューヨークの方が大変だったみたいだ。
ボストンではそこまで雨風も強くなかったが、こういう気象(冬のブリザードも含む)に
なると、研究に関する間接部門は軒並み「休みです!」ということになり、
研究者は自分でマウスの面倒を見なければならなくなる。
まあ毎日やってくださっていることがありがたいと思える機会だと考えよう。
アフガニスタンのニュースを見ていると、10年前のアラブの春を思い出す。
エジプトで政権が交代した。その時はとてもセンセーショナルに報道されていた。
その後エジプトがどうなったか、
その他のアラブ諸国がどうなったか。
別に国際政治に詳しいわけではないが、国の政権が変わるということは、法律が変わり、税制が変わり、今までのインフラが不安定になる。
教育は二の次になり、生きていくことが第一優先になる。
それを思うと、「革命」という言葉にカッコよさや甘美な響きは全く感じない。
そのダメージを持ってしても、今の国政を壊したいと思う欲求はどこからくるのだろうか。
それにしても、自分と同世代、もしくはそれよりさらに若い世代にこういった
政権交代を経験している人たちが多くいて、たくましく生きているのを見ると、
本当に尊敬する。
このピザ1枚で300円ほど。そして美味しい。
少しずれている日もあるが、アメリカにきて300日経った。
何ができるようになったのだろう。
実験手技のテクニックはさておき、論理的思考か、アイデアなのか、
誰がなんと言おうと、自分が信じる道を進むには、それなりの理論武装と技術が必要である。
しかしそう全てはうまく行かない。
暑い日差しのボストン
アフガニスタンのニュースがとても気になる。
アメリカのメディアが放送しているという時点でバイアスが入っているのだが、
(アメリカ寄りの人しかインタビューしていないだろう)
そうだとしても、あの国の女性が教育を受けられず、不当な扱いを受けるとしたら、
と思うと心が痛む。
人種差別などの問題は自分も差別される側であったとしてもそこまで感情的には
ならないが、女性蔑視や男尊女卑には敏感に反応してしまう。
自分がもしその国に生まれて、学問を禁じられ、家の中で過ごすだけを要求されたら、
発狂してしまう。
女子教育の道を切り開いた人たちが、この後逮捕、投獄されるようなことがありませんように
首になることもなく、ボスとの関係が悪くなることもなく、
淡々と研究を続けている。
しかし色々ともやもやすることがあり、お昼を長めにとって、やる気が出なければ
もうこのまま帰ろうかと思って病院の外にでた。
外のカフェで、普段なら考えられない$17のランチを食べながら、
ぼーっとしていると、こういう実験も面白そうだとか、色々とアイデアや疑問が湧いてきて、
結局1時間半で研究室に戻ることになる。
なんというか、貧乏性なのかもしれない。
ぼーっとしていると、あれやこれやとやりたくなってくる。
チャールズ川沿でくつろぐ人たち
ボスと「建設的な」口論になった。英語で。
こういう時には、結構英語がスラスラ出てくるのだなと自分に感心したり。
small talkになると、今だにもごもごしてしまうのに。
ボス怒ってないかしら?と後から気になったけど、覆水盆に帰らず。
まあ首になったら日本に帰ってのんびりしよう。
ロシアから来ている留学生のMとアイスクリームを食べに行った。
こちらのアイスクリームは美味しい。日本とはフレーバーの種類は違うのだが楽しめる。
色々と話していると、
国は違えど、感じていることや考えていることは同じだ思えてくる。
文化や先入観などが邪魔をして、うまくいかないと感じることがあっても
正直に話せば同じである。
しかし研究が! 来週はうまくいきますように。
日本にいる夫の食事。
美味しそう。うらやましい。
いやこっちの食事も別に美味しくないわけではないのだが、
見栄えは断然日本食の方が良い。
インスタ映えしそうな肉汁滴るボリューミーなハンバーガーなどはもう胃が受け付けてくれない。油分の多い食事を取ると、食べた後に決まって体調が悪くなる。
結局のところ、野菜と果物と卵で生きている。
パンも安いのを買うと保存料の味しかしないからなぁ...
種類は豊富にあるけれど、安全で自然に近いものを買おうとすると高くつく。
インストールして解析をするのにエラーが出まくり、結果的にはバージョンの問題と
公式サイトが更新されていないという問題で、
古いバージョンをアンインストールしたら動いた。
ImageJ MiNAと入力すると、まず出てくるこの公式サイトの情報は古いので、
この通りにインストールすると動かない。
https://imagej.net/plugins/mina
上記の方法でインストールしたStuartLabはアンインストールすべし。
現在2021年8月の時点での最新バージョンはMiNA3.01であり、getHubから入手可能。
こちらのサイトに書いてある方法通り、めんどくさいフォルダコピーを繰り返す
https://github.com/StuartLab/MiNA/blob/master/README.md
すると動いてくれた。 やれやれ。
医療者ながらこんな他人事のような書き方をして申し訳なくも思う。
しかしコロナはしぶとい。数年はかかるなとため息が出る。
デルタ変異株がワクチン摂取者にも感染することが分かってからCDCが方針をガラリと
変えた。その結果、また政治的なマスク論争を生んでいる。
ワクチンを摂取してても、感染し、また伝播するのかと思うとげんなりするが、
まあ相手はウイルスなので仕方ない。
その中でも研究ができることに感謝しなければならないだろう。
事象は多次元から考えることで核心に近づけると考えている。
「まだまだ分子生物学的研究の世界では、AをノックアウトしてBがどうだという
アルゴリズムの世界から抜け出せていなくて、そもそも細胞数の違いによって振る舞い
振る舞いが異なるというような情報がごっそり抜け落ちたまま、この条件ではこうなりました
よって証明が成立した、というような研究が多いんだよね」
と主人に話してみた。
「へえ、でも別にプログラムでエラー確率を組み込んでランダムにエラーを発生させれば
いいんじゃないの」とシステムエンジニアである夫はさらりというのであるが、
そもそも科学的な証明は100%再現できなければならないという「呪い」、いやプレッシャー
があるので、わざわざエラーをいれるなんて、研究者は「えー」と思ってしまうのだ。
「今回はAからBになりましたが、同じことをやったらAからCになりました。これは
エラーのせいです」というような論文にはついぞお目にかからない。100%AからBに
ならなければ研究として発表できないというプレッシャー、これはやはり呪いだろう。
そして「同じ遺伝情報を持つ均一化されたマウスにもかかわらず、結果が揃わない、
こんな研究は無駄だ」と匙を投げることが繰り返されているように思う。
しかし生命は有機体でもあるので、反応を一様ではない。むしろ一様ではないような
ある一定のゆらぎを維持しつつ、恒常性を保つという矛盾したことをやってのけている。
矛盾はしているが、理にかなっている。
臨床研究において、薬を投与した群とプラセボを投与した群では、
薬を投与した群の方が投与後のアウトカムの値にばらつきが生じる。
薬への反応というパラメータが1つ追加されるからだ。
しかし何がこのゆらぎを生むのか、
エネルギー単位の差、生体内の分子の間で移譲される小さなエネルギーの差(小さいからこそ
使いやすい)と、地殻変動のような巨大なエネルギーではその振る舞いが異なるのか。
いや同じだろう。
外部からの変化のベクトルが巨大なものであればあるほど、ゆらぎが大きくなり、その後に
安定した恒常性を保てるかどうかは確率論的問題だ。火山が噴火した時にどの方向に火山灰
が飛ぶのかはその時の気候や天気によるのと同じくらい、完全にランダムではないが、
100%決まっているわけでもない。
生命はそもそもそういった外部の変化やゆらぎに対して、それを抑えようとしてきたのか、
それともそれを拡大しようとしてきたのか、それすらわかっていない。
全ての生物は幼若な方がゆらぎが大きく、さらにゆらぎに対応しやすい。であるのならば、
外部からの侵襲があった時に、個々の細胞は脱分化の方に向かうというのは1つ
当てはまるだろう。ただ、それはエネルギーを消費するプロセスなので、全体としては
ロスに当たる。完全に若返ることはできない。
何を持って細胞、そして生命は外部からの侵襲、ゆらぎの拡大に対応しているのだろうか。
それが俯瞰的に見ると、アポトーシスといった系なのだろうか。