2020/03/09

萩原朔太郎という詩人


全く臨床や研究と関係ないこと 

ひょんなことから知った詩人。

医師の家に生まれたが、詩人となった。
医学を志すことを半ば義務付けられ、葛藤と苦悩の中で絶望的な詩を詠んでいる。

1年前に私立大学の付属病院に週1回働いていたのだが、私立だけあって研修医や学生には開業医のご子息がとても多かった。そして医者になるために色々と紆余曲折した道を辿った学生や、医学部に受かった今でも医師になりたくないと思っている学生が想像以上にたくさんいて驚いた。
志高く医師を目指している人がいる中で、医学をしたくない医学生たちの屈折した思いはどこから来るのだろうかと興味もあり、手術の合間に色々と聞いてみたり。
優秀な親と自分は違うのだという諦めを語る人が多かったが、その中でもどこか歪んだ自尊心を持っているとも感じた。臆病な自尊心。


父親という存在から医者になることを期待され、それを満たさなければ愛情を得られないと思った時に、子供はどれほどの苦悩を感じるのだろうか。その苦悩と真っ向から向き合って、言葉を綴っている。

暗く、苦しい人生だったであろうが、そんなところから創造力が生まれて、多くの人の感情を揺さぶったと考えると、興味深い。