2018/09/23
Burnout among young doctors in the U.S.
今週のJAMAに興味深い研究があった。
Association of Clinical Specialty With Symptoms of Burnout and Career Choice Regret Among US Resident Physicians
Liselotte N. Dyrbye; Sara E. Burke et al.
JAMA. 2018;320(11):1114-1130.
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2702870
米国のレジデント(研修医)に対して質問用紙形式で燃え尽き症候群の兆候、医師という職業選択への後悔の度合いを聞いたというもの。医学生時代から追跡調査している。
回答率は76.4%
そしてレジデントの平均年齢は29歳。
45.2%のレジデントが燃え尽き症候群の症状を示していた。
そして14.1%は、医師という職業を選んだことに後悔を感じていた。
urology, neurology, emergency medicine, and general surgeryの分野でこの傾向は強く、内科よりも多かったと。
学生の頃に高いempathyを持っていたレジデントは燃え尽き症候群になるリスクが低いという分析も。
世界中どこでも(?)、レジデントは本当に辛いものなんだなぁとしみじみ思って
しまった。自分の担当した患者さんの命がずるずるとすべり落ちていった時に
自分の力量のなさや不甲斐なさに申し訳なく思った(実際はレジデントは大したことをしていないから、力量も何も関係ないのだが)。
もうちょっとこの分野の研究が盛んになってもいい気もする。
2018/09/08
Journal club の話メモ
勉強会に参加すると、自分の病院でも定期的に抄読会を開いて、新しい論文をみんなで
共有すべきだと強く感じる。。。
・ADRENAL study 2018 NEJM
敗血症性ショックにおいて、ステロイド投与(ハイドロコルチゾン 200mg/day)は
ショック離脱までの期間を有意に減らす。
・ソルアセトは生食より安い。130円 vs 179円
・CDIガイドラインが2017年に改定され、非重症であってもVCMが推奨されるようになった。
VCMは 125mg*4回/day を10日間。
・ICUでの重炭酸Naの投与の意義
否定的なものが多かったが、重度のアシドーシスを認める患者ではRRTの開始を減らすことができたと。Lancet 2018;392:31-40
横隔膜壁厚による呼吸評価
呼吸器の設定が患者の呼吸状態に適しているかを知る為には、driving pressureが
最も重要であるという話が最近話題になっているが、
それ以外の人工呼吸器サポートの評価の話。
Mechanical Ventilation-induced Diaphragm Atrophy Strongly Impacts Clinical Outcomes.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28930478
横隔膜は吸気、呼気でその厚さが変化する。吸気で厚く、呼気で薄くなる。
この厚さの変化(%)が(人工呼吸器開始時と比較して?)少ない方が人工呼吸器からの離脱しやすく、ICU滞在期間も短かったという話。
thickening fraction between 15% and 30% (similar to breathing at rest) during the first 3 days
→ 最も人工呼吸器からの離脱が早かった。
thickening fraction < 15% → 横隔膜が伸びきっていてatorophyを起こしている
thickening fraction > 30% → 呼吸努力が強すぎる。(もっとサポートが必要)
適切な人工呼吸器設定の補助に使えそう。
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