今週のNEJMに周術期の論文が載っていた。
http://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa1501035
慢性心房細動のためにワーファリンを内服している患者で、周術期のヘパリンへの
橋渡し療法(切り替え)が必要かのRCT。
結論としてはヘパリンへの切り替えを行わない群の非劣性が示せたとのこと。
n=1884 。ワーファリンは手術5日前にやめてdalteparinを1日2回皮下注射。これも24時間前に中止という方法。
欧米系の人種は東南アジア人種と比べて血栓ができやすいとよく言われているが、そういった人たちで非劣性だったということは、日本人でもやらなくていい気もする。
たまにだが、ヘパリンのコントロールに難渋し脳出血を起こしたといった報告もみる。
患者さんも手術前に3日間以上も点滴棒と一緒に生活するのはいやだろう。
この研究もlimitationもあることだし、ガイドラインが変わらないとそうすぐには変わらないだろうけど。