2015/03/01
Temperature regimens during CBP
2009年のA&Aのreviewを読んでみたけど、結局よくわかっていないことが多い。
A core review of temperature regimens and neuroprotection during cardiopulmonary bypass: does rewarming rate matter?
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19923500
CBP中の体温管理について、3通りのregimenを紹介している。
1) 脳障害をおこすリスクが低い場合
34-35度のクーリングを行い、復温は37度を超えないようにゆっくり行う。
2) 脳障害をおこすリスクが高い場合もしくはCBP が長時間になう場合(複合手術など)
28-30度のクーリングを行い、復温は37度を超えないようにゆっくり行う。
3) 脳障害をおこすリスクが高い場合の代替2
32度でクーリングを行い、復温は 34-35度とする。34-35度でCBPから離脱し、中程度低体温の状態を保つ。CBP離脱後とICU入室早期にさらに復温を行うが、37度は超えないようにする。
脳障害をおこすリスク要因は 年齢(70歳以上)、大動脈の動脈硬化、脳梗塞・TIAの既往、インスリン依存性のDMの有無、うっ血性心不全および末梢血管障害の有無である。
(逆にこれらのリスクが全くない心臓手術の患者さんの方がすくないだろうなぁ)
復温が37度を超えると脳障害(stroke)のリスクが増加することは明らかなようだ。
しかし何度までの低体温が脳を保護するか、また低体温であるほどよいのか、中等度低体温(34度程度)の方が脳保護できるのか?については結論が出ていない。
これも読もう。
Selective cerebral perfusion: a review of the evidence.
J Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Mar;145(3 Suppl):S59-62.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23266253
Moderate hypothermia during aortic arch surgery is associated with reduced risk of early mortality.
J Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Sep;146(3):662-7.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23558304