0. 気管切開方法は1)外科的気管切開 2)経皮的気管切開 の2つに分けられる。
この2つで麻酔管理方法が異なるのでどちらを行うのか、必ず確認する。
術施行の前にかならずCTで気管、甲状腺、血管の走行を確認する。
筋弛緩薬を使用するかどうかは患者状態や術者によって異なるためこれも相談。
鎮痛にはフェンタニルを使用する(4ug/kg程度。もともとフェンタが入っている場合は少なめ)
鎮静は循環動態が許せばプロポフォールで。200-300mg/hくらいでしっかり鎮静。
2. 外科的気管切開の場合
酸素100%は禁忌! 電気メスの使用により、引火、重篤な熱傷の報告があるため
http://www.hosp.med.osaka-cu.ac.jp/facility/18/doc/kikansekkai_guideline.pdf
FiO2を上げずに管理する。
3. 経皮的気管切開の場合
電気メスは使用しないので、酸素化を行う(行ってもよい)
またガイドワイヤー、ダイレーターによる気管後壁損傷が多いので、必ずファイバーで確認を行う。
外科的気管切開と経皮的気管切開では周術期の合併症は経皮の方が多いが、術後合併症は外科的の方が多い(感染症など)。そもそも傷も経皮の方が半分程度であるため、ICUでの気管切開は経皮が好まれる傾向にある。
参考文献:
INTENSIVIST 呼吸器離脱