2013/09/23

Warfarin reverse for emergency surgery


Warfarinをリバースしなければならない状態で何を使用するか?
日本ではあまり選択肢がないが...


Anesthesiology. 2010 Nov;113(5):1192-7.
Case scenario: emergency reversal of oral anticoagulation.
Koutrouvelis A, Abouleish A, Indrikovs A, Alperin J.



1) VitK
そもそもワーファリンの薬理作用はVitKエポキシド還元酵素の阻害であるため、VitKを投与することでワーファリンの効果は減弱する。
しかし、INRが3.5以上の場合はVitKが関与する効果は10%程度。
vitKの効果は内服で24時間後、静注でも6-12時間後であるので、これのみで緊急手術には向かない。

2) FFP
日本でも認可。効果発現までには2時間程度かかる(投与速度、量に依存)15-20ml/kgと大量投与が必要であり、(50kgの人で750ml、6単位くらいか…)また緊急に準備する上でクロスマッチを行う必要性がある。
フィブリノーゲンも補充できる。1単位で250mgのフィブリノーゲンを含む。 

3) PCC
プロトロンビン複合体製剤。日本ではワーファリンのリバースとしては許可されていない。血友病患者にのみ適応がある。 アメリカでも2010年の時点では同一。
ヨーロッパではワーファリンリバースが認められている。
含まれているものはプロトロンビン、proconvertin、Stuart factor および凝固因子 II VII  IX X
投与量は 10-40IU/kg を5~10分かけて。 
60分以内にINRの正常化をはかることができる。投与量も少ない。
しかしVitK依存性のない凝固因子まで低下している患者ではFFPの方がよい。
日本にPPSB-HTという製剤があるが、これはIX因子しか含まれていないと…。