2013/09/23

Anesthesia of hypotonic infants

筋緊張低下のある患者(原因検索のための生検目的の患者)の麻酔をどうするか?

Anesthesiology 2013; 119: 443-446
Case Scenario: Hypotonia in Infancy: Anesthetic Dilemma



筋緊張低下のある患者の場合、センットラルコア病、Duchenne型筋ジストロフィーの可能性もあり、悪性高熱症の原因となる吸入麻酔薬およびサクシニルコリンはさけたい。
しかし、ミトコンドリア病ではプロポフォールが致命的なアシドーシスを引き起こすことがあり、注意が必要。

ミトコンドリア病ではミトコンドリア内のDNA変異によりATPを合成できず、代謝性アシドーシスが進行するほか、筋緊張低下、精神発達地帯、痙攣、心筋症、呼吸筋力の低下だとを引き起こす。
頻度は11.5-25/100,000人。 しかし筋緊張低下をもつ乳児において、診断確定のための生検を行った患者の中では20%の割合で存在する。

では何で麻酔を行うべきか?
代謝性アシドーシスがないのであれば、プロポフォールを使用してもよいが、
代謝性アシドーシスが存在する場合はミトコンドリア病の可能性を疑いプロポフォールの投与をさける。