2013/08/04
professional usage of TOF-watch
TOF-watchの適切な使い方について
貼付ける場所は主に3カ所。それぞれに特徴がある。
・尺骨神経 ・顔面神経 ・脛骨神経
・筋肉によって筋弛緩の作用に違いが生まれるのはAch-Rの数の違い。
・気管挿管時に呼吸筋が動いていると、術後嗄声の頻度が有意に増える。
・末梢筋では全体の70%を超えると弛緩されるが、呼吸筋は90%を超えないと弛緩しない。
・尺骨神経は最も一般的に使われる。作用発現も回復も遅いため、逆にこのTOFが回復していれば他の筋も回復しているといえる。しかし、外舌筋、舌骨上筋、咽頭筋については母指内転筋の筋弛緩より回復が遅いため、昔はTOF0.7で回復としていたが、現在は0.9となった。
・顔面神経による皺眉筋の筋弛緩は呼吸筋と一致するため、バッキング等の予防指標となる。
・TOF 2でていればバッキングする可能性はある。(いつバッキングしてもおかしくない)
・深部刺激をみるときはPTCを使用する。
・PTCではpre テタヌス刺激により、血流増加し薬剤が流れていく他、一過性にAch-Rの数が増える。
・高齢者ほど筋弛緩作用のばらつきが大きいため、TOF watchが必要となる。
・ネオスチグミン投与により、神経筋抑制作用がおこることがある。(ほとんど筋弛緩が切れている状態で投与すると、脱分極のような状態を作り出すため)
0.04mg/kg以上は入れない。(体重50kgでアトワゴリバース1本分か)
・TOF-watchにもキャリブレーション機能がついている。患者が寝てまだ筋弛緩薬を入れる前にキャリブレーションを行うことでその後の検査がやるやすくなる。
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ちなみに取り付け方は黒(-)が末梢。