9月号のanesthesiologyにCPB中の酸素化に関するpaperがあった。
A Multicenter, Randomized, Controlled Phase IIb Trial of Avoidance of Hyperoxemia during Cardiopulmonary Bypass
http://anesthesiology.pubs.asahq.org/article.aspx?articleid=2534431
P: 予定心臓手術をうける成人患者 N=298人
I: 人工心肺中のPaO2を75-90mmHgに保つ。 (SpO2が97以下であれば90mmHg以上も可)
C: 人工心肺中、FiO2 = 1.0で管理
O: Primary outcome: AKIの発生頻度
Secondary outcome:
・臓器障害を示すbiomaker (troponin, AST, ALT, amylase, CRP)
・人工呼吸器装着時間
・ICU滞在時間・入院期間
結果としてはAKIもそしてbiomakerも、人工呼吸器装着時間も、すべてにおいて差は認めなかった。
しかし、逆にいうとこれって非劣性といえるのではないか?酸素化をしなくても予後に差はないということだ。といっても非劣性を証明するにはもう少しNを増やさないといけないとも思うが・・・
なんにせよ、心臓手術だと、冠動脈に酸素化した血液をと思うがゆえにFiO2は普通の手術に比べてやや高く設定しがちな気がするが(私だけ?)それも必要ないのかもしれない。
弊害とまでは言えないようだが。